「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「天皇杯は勝ってタイトルを獲りたい」(アデミウソン)・「トップ下で出場するとしたらチャンスを生かさなければいけない」(藤本) [神戸戦前コメント]

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「鹿島は我々に対して2勝した。このリーグの中で我々に2回勝てるチームはそう多くない。広島と鹿島だけだ。そしてこの2チームがリーグ(2ndステージ)のトップにいる。鹿島戦では我々のゲームをできず、特にアグレッシブさを出せなかった。鹿島が我々の良さを出させなかったことも認めないといけない。試合に負けることはあるそれよりも残念だったのは自分たちのプレーを出せなかったこと。鹿島はそれをさせてくれなかった。

 そして認めなければいけないのは喜田の不在だ。守備への切り替えのところで彼の不在が大きな影響を与えた。これまで守備への切り替えは我々の強みだったが、今回はそれが問題で2失点した。喜田がいれば、また違った結果になったと思う。我々は長い時間同じメンバーで戦っていた。今回は自分たちのベストメンバーではなかった。鹿島の力が上だったとしてもベストメンバーならばもう少し拮抗した試合になったと思う。

 客観的に見てここまでやっているのは良いほうだと思う。何人かのけが人がいて、いろいろな問題が起きた。それでもトータルで見れば悪くないシーズンだと思う。来年は必ず向上させなければいけない。いまの力ではタイトルを獲ることはできない。我々よりも上の力のチームがいるし、我々より点を取れるチームがいる。我々は少なくともプラス10点は取らなければいけないし、その上でバランスの良いチームを作らなければいけない。

 天皇杯は勝つため、勝ち抜くために戦う。そしていろいろな勝ち方がある。時間内に勝つだけでなく、延長戦やPKで勝ち上がるという可能性もある。もちろん神戸も勝ち上がるために戦うだろう。カップ戦はとにかく勝ち抜くことが大事。フィジカル面とメンタル面で良い状態の選手を使いたい。兵藤は鹿島戦の前に負傷していたが、その鹿島戦で30分プレーできた。次のカップ戦では計算できる。我々にダイナミズムをもたらすはずだ。

 これまでは喜田と三門で良いバランスを築いてきた。喜田はディフェンシブなタイプで、一方で兵藤と三門は同じタイプ。だからこれまでとは違うバランスになる。一人は前に出て行くが、一人は良いポジションを取って守備を考えなければいけない。二人とも前に出て行ってはいけない。そういう約束事がある。二人とも純粋なディフェンシブハーフではなく、彼らの強みは前に出て行くこと。でも二人とも良い選手。より攻撃的になると思う。

(伊藤や中村の状態について)二人のコンディションが悪いわけではない。でも今回は14人ほどのレギュラーで考えている。スタートでも途中からでも重要なことに変わりはない。それからカップ戦は延長戦もある。そういった時間配分を考えなければいけない。そして、いまは得点が少ない状況にあるので、何か解決策を見つけないといけない。中央で使うアデミウソンにはスピードとパワーに期待している。我々の一番いいストライカーだ。

(PK戦について)私が順番を決めることはしない。延長戦があるし、交代枠は3つある。最後に誰がピッチに立っているかわからない。そして選手たちにはそれぞれ感じるものがある。蹴りたくない選手がいれば、最初に蹴りたくない選手もいるだろう。だから、こちらが何かを強いてはいけない。もちろんPK戦にならないことを望むが、もしPK戦で勝ち抜ければ喜ばしいことだ」

 

MF 7 兵藤 慎剛

「今週はボランチでプレーすることが多いので、少しずつ頭の中もボランチのプレーに切り替わってきた。最近のゲームを見ているとテンポが遅いと感じる場面が多い。ボールを奪ってからゆっくりすることが多くて、攻撃にテンポが生まれない。そのあたりは使い分けでもあるけど、早く縦に行けるときはそういうプレーを心掛けたい。天皇杯は負けたら終わりの大会なので、いつも以上に内容より結果にこだわらなければいけない」

 

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FW 39 アデミウソン

「水曜日の練習中に接触プレーで左ひざを打撲した。その直後は痛みがあったのでプレーを続けることが難しくて、練習を途中で切り上げた。でもそのときだけの痛みだったので試合は問題ない。シーズン終盤だけど大きな痛みがある箇所はないし、最近は良いリズムでプレーできていたので疲れもない。一番大事なリーグ戦のタイトルは獲れなかった。でもチームとしてタイトルを狙いたいので、天皇杯は勝ってタイトルを獲りたい」

MF 11 齋藤 学

「この前のリーグ戦では鹿島に完敗だった。だから次はずるずると行かないことが大事。ウチは1stステージから、一度負けるとずるずる連敗する傾向にある。気持ちを切り替えてしっかり戦って勝ちたい。リーグ戦のタイトルはなくなったし、ACLに出場するためには天皇杯優勝しかない。先月のリーグ戦で勝ったときは、相手が退場で一人少なくなってからウチに流れがきた。今度は最初からウチのリズムで戦って勝ちたい」

MF 25 藤本 淳吾

「トップ下で出場するとしたら、そのチャンスを生かさなければいけない。今シーズンは移籍してきたばかりの去年よりも体が動いている実感がある。だからこそピッチに立って結果を残したいという思いも強い。中盤でボールを受けたらなるべく前方向にプレーして、相手ゴールが近い位置ではシュートかクロスで終わりたい。セットプレーのキッカーという立場もあると思うので、ゴールやアシストという形でチームに貢献したい」

 

 

 

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