藤本は悩んでいた。難しい決断だった。 [藤本淳吾、ガンバ大阪へ完全移籍] 藤井雅彦
11日、横浜F・マリノスはMF藤本淳吾(31)がガンバ大阪へ完全移籍することを発表した。マリノスジュニアユース出身の藤本は2013年に名古屋グランパスから加入し、2年間の在籍でリーグ戦45試合に出場し、6得点を挙げた。加入1年目は主にレギュラーとして26試合に出場したものの、2年目の2015シーズンは19試合と出場試合数が減少傾向にあった。
藤本は、悩んでいた。2014年は自身のコンディションがなかなか上がらなかったことが原因で、チームにフィットできていない悔しさとともに過ごした。名古屋との練習量の違いに肝心の体がついていかず、シーズンインしてからは小さな負傷が絶えなかった。しかし2015年は違った。苦しい加入1年目を乗り越え、2年目は開幕当初からコンディションが上がっている手ごたえを感じていた。苦しんだ2014年を挽回する準備は整っていたのだ。
そんな自信とは裏腹に、出場機会は限られてしまう。クラブが樋口靖洋監督からエリク・モンバエルツ監督にスイッチしたことは彼の人生に少なからず影響を与えた。開幕当初こそ先発で出番を得たが、指揮官は次第に2列目のサイドに『スピード』を求めるようになる。藤本にとって決定的だったのはアデミウソンの右MF起用で、単独で局面を打開できるブラジリアンとの比較はそもそも意味がない。二人は共存して美しいハーモニーを奏でるはずが、いつの間にかポジションを争うライバルになってしまった。
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