「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

[緊急寄稿] 狩野健太の決心-狩野健太の契約非更新について-藤井雅彦-

 

狩野健太の一大決心

シーズン最終節の翌日、マリノスは狩野健太(26)と来季の契約を更新しないと発表した。つまり事実上の“戦力外通告”である。Jクラブは最終節から5日以内に選手に対して来季の契約について意思を示す定めがあり、正式に通知したのがこの日となった。

今季の狩野について振り返ると、リーグ戦での先発出場はゼロ。途中出場のみのトータル4試合でわずか20分の出場時間、もちろんノーゴールで終わった。ポジションは主にボランチと2列目で起用されたが、最後まで自分の居場所を確保できなかった。2列目には中村俊輔が君臨し、ボランチは富澤清太郎を軸に中町公祐や熊谷アンドリューがいた。そして両方のポジションで起用されていたのが兵藤慎剛である。狩野よりも守備と運動量で貢献できる兵藤が重宝され、チームでただ一人の全試合先発を達成する。タイプや持ち味こそ違うものの、狩野は最後まで兵藤の価値を上回ることができなかった。

また、プレーとは関係ない素行にも問題がなかったわけではない。それが7月下旬のあの一件である。当時、移籍マーケットのオープンと同時に出場機会を求めた狩野に複数のクラブからオファーが舞い込んだ。それがJ2のアビスパ福岡とJ1で下位に沈んでいたセレッソ大阪である。より確実に出場機会を得るため前者との話がまとまりかけていたところでの“事件”であった。結果的に移籍話は破談となった。しかしながら、この一件が破談の原因すべてではない

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