「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「天野はアカデミー出身でもある」(モンバエルツ)・「腐りかけたときもあった」(天野)・「間違いじゃないかと思った」(パク) [柏戦後談]

 

 

【試合を終えて】

エリク・モンバエルツ 監督

「今日は高い強度のゲームだった。暑さもあって難しいコンディションだった。良い試合の入り方ができて、最初の15分は我々がゲームをコントロールできていた。それで前半は上手くゲームを進められた。わかっていたことだが、柏は常にカウンターが危険なチーム。それに対してもうまく対応できた。今日は守備をしっかりできれば勝利に結びつくと予想していた。同点になって、そこからはフィジカル的に強さを発揮できた。ゲームの最後までカウンターを仕掛けるなど、強さを出せた。もっと得点差を広げることもできたと思う」

――前節は[4-4-2]で、今節は天野をトップ下に置いて[4-2-3-1]にした意図は? それと天野の評価は?

「まずシステムは変えていない。システムは同じで、入った選手の特徴が同じということ。だから攻撃的なMFをあの位置に置いたということ。中盤により人数を割けて、相手からプレッシャーが来てもかわせるように。そのプランがうまくいった。それから天野純のパフォーマンスにはとても満足している。私が要求したことに、しっかり応えてくれた。周りを見ながら良いパスを出して、しっかり守備もできる。そして彼が得点を挙げることに貢献してくれた。ただ、リズムが落ちてしまったが、それは久々のゲームなので仕方ないと思う。もっと経験を積んでいくことで、彼はアカデミー出身でもあるし、マリノスの今後に貢献していってくれると思う」

――2-1に勝ち越してからは相手陣内でゲームを進めて、うまくゲームを運んでいたように思う。勝てると思ったタイミングは?

「私は経験があるので、ゲームが終わるまで結果はわからない。得点はすぐに入ってしまうもの。ただ、ゲームの最後は柏が非常に疲れているように見えた。そして私はチームのフィジカル面の強さと戦術的な守備の強さに自信があったので、逆に得点してスコア差を広げられるのではないかと思っていた」

――2ndステージは無敗で良い位置につけていると思う。ここから大事なことは?

「選手が見せてくれている戦う姿勢、勝利にこだわる姿勢を続けていくこと。アウェイでも自分たちのプレーを発揮して勝つ。チームとしてのプレーがマリノスの強みだ」

 

MF 29 天野 純

「試合にずっと出られなくて、練習でやるしかない状況だった。腐りかけたときもあったけど、周りの人が支えてくれた。だから今日は気持ちを見せたかったし、それが結果につながって良かった。1点目のシーンは、カイケが中に見えた。サイドを4人で崩せて、これ以上やる必要はないなと。中にボールを入れれば何か起きると思ったし、ボールがブレていたんだと思う。CKは今週に入ってからシゲさん(松永GKコーチ)とずっと練習して、あそこが狙い目だった。決めてくれたマチくん(中町)に感謝したい。でも目に見える結果にこだわりはあるし、自分はまだ何を達成していない。(中村について)同じ左利きでポジションもトップ下。セットプレーも得意ということで比較されがち。でもまだまだ敵わない。だから練習からもっとやり続けるしかない。監督にはそこまで高い位置を取らなくていいと言われていた。マチくん(中町)とキー坊(喜田)とトライアングルを作るイメージでプレーすることを考えていた」

 

 

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MF 8 中町 公祐

「前半は相手に決定的なチャンスが何度かあって、後半に入ってからも相手に主導権を握られる時間帯があった。セットプレーは前半から何本かあったけど、アウトスイングでゴールから遠い位置にボールが来ることが多かった。後半はインスイングの状況が多くなったと思う。相手がゾーンで守ってくるリサーチは入っていた。一番前に(中澤)佑二さんが入って、その裏に自分がいる形だった。最初のヘディングは当たり損ねて、そこで決められれば良かったけど、結果的に自分のところにこぼれてきて決めることができた」

 

GK 1 榎本 哲也

「勝ったけど、個人的には失点場面が悔やまれる。ゴールした選手はフリーだったけど、あのクロスに対して自分がチャレンジできたんじゃないかという思いがある。キッカーは速いボールを意識していたと思うし、前半もそういうボールが飛んできていた。あそこをしのげれば失点ゼロで終われたと思うので、個人的には悔しい。クリスティアーノは本当に怖い選手。一発があるから。でも失点場面以外はみんなで守れたと思う。自分が良かったのは後半の1対1の場面を止めたところくらいだと思う(笑)」

 

DF 2 パク ジョンス

「自分のあのポジションでプレーしたことにビックリしている。突然トップ下で入ると言われて、間違いじゃないかと思った(苦笑)。あの位置でトレーニングしたことはないから。でもサッカー選手ならどのポジションでも一生懸命プレーするのが当たり前。ボールを奪ってからは良いボールを出すことを考えてプレーした。押されている状況でバタバタしていたので安定させる狙いがあったと思うし、守備の役割もあったと思う」

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