「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「今日は練習生という立場」(斎藤)・「日本人はマナーがいいし、人がいい。そういったところも学びたい」(デゲネク)[練習後コメント]

 

【コメント】

エリク モンバエルツ 監督

――タイキャンプを振り返って

「とても良いキャンプができた。タイでウーゴ(ヴィエイラ)はプレーできなかったが、ほかの新加入選手はクオリティを見せてくれた。ただ、このキャンプで最も重要なことは新しい選手が来て、チームの約束事を理解し、メンバーが代わっても同じプレーをすること。彼らがチームのやり方を理解してくれてよかった。タイのチームとくらべて準備期間が短かったが、ある程度ゲームを支配できた。流れの中で素晴らしいゴールもあった。セットプレーから失点したけど、ある程度守ることもできた。キャンプ全体はポジティブなものだった」

――齋藤学が練習に参加していた

「彼がいるかいないかで大きく違う。ポジティブな兆候としては、今朝のトレーニングを一緒に行っていたということ。チームとしてのベースを保つ意味でも、彼は去年10点取っているし、チームをけん引した選手でもある。チームに残ってくれるならうれしいこと。彼とはここまで何度も話している」

――新外国籍選手二人も練習参加している

「彼らにはもう少し時間を与えなければいけない。彼らを評価するのはもう少し先だ。キャンプ中の練習試合では彼らもプレーできる。でもここにスカウトされてきたのは特別な能力を持っているから。マリノスのプレースタイルを理解して、その上で能力を発揮してもらいたい。サッカー選手としての能力も大事だが、サッカー以外の面でも姿勢や態度が重要になる。彼らは今それを見せてくれているので、これからも続けてほしい。あとはピッチでクオリティを見せてほしい」

――二人を起用するポジションは?

「バブンスキーは攻撃的MFだ。中盤での攻撃的な役割ができる。ミロシュ(デゲネク)はよりポリバレントな選手。でもベースとなるのはCB。オーストラリア代表の試合を見たが、そのときは右サイドをやっていた。あとはおそらくボランチもできる」

――満足できる補強ができたのでは?

「その点に関してはクラブを称えたい。二次キャンプに行く時点で外国籍選手を全員獲得できた。クラブはよくやってくれたと思う」

――宮崎キャンプでのテーマは?

「一つ目は攻守において戦術面の精度を高めること。攻撃も守備もとにかくプレーのクオリティを高めていきたい。二つ目はフィジカルで、特にパワー系に重点を置いてやっていく」

 

MF 11 齋藤 学

「他クラブからもオファーをもらった中で、マリノスの練習に参加させてもらっている自分は幸せな立場にいると感じる。チームメートや会社の人に感謝したい。立場的に言えることは少ないけど、これから自分の進む道を決めていければと思う。宮崎キャンプにも行く。行くとしか言えない。契約のことが決まった時点でちゃんとしゃべりたい。今日は練習生という立場で、利重さんからはバブ(バブンスキー)やミロシュ(デゲネク)と同じように紹介があった。自分が決めた道に前を向いて進んでいかないといけない」

 

 

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MF ダビド バブンスキー

「ここに来ることができてとても幸せ。タイではテスト生という扱いだったけど、良い準備ができた。チームが設けているゴールに向けて、チーム一丸となって戦いたい。自分で自分を評価するのは恥ずかしいし、難しい。でも自分は小さな頃からバルセロで育っているので、バルセロナのDNAで育っている。クリエイティブな頭脳でサッカーをやれる。ポジションは10番の位置。1.5列目やトップ下をやってきた。たまにサイドもやったけど、メインは真ん中をやってきた。父親が日本でプレーしていたこともあり、自分が2歳のときに日本に住んでいた。今回のオファーがきて、あらためて日本に来ることができて嬉しい。父親にオファーのことを伝えたら、『日本でのキャリアは印象深い』と話していた。(最後に日本語で)ワタシハトテモシアワセデス。」

 

DF  ミロシュ デゲネク

「Jリーグはアジアのトップリーグと聞いている。サッカー選手として成長する意味で、そして自分自身を成長させる意味でも良いキャリアになる。サッカーだけでなく文化も尊重している。個人的にも、日本でプレーすることでオーストラリア代表に選ばれたい気持ちがある。自分はCBなのでリーダーシップをとって、アグレッシブに戦い、対人でも強さを発揮したい。攻撃ではフィードすることも得意だ。ポジティブな気持ちで助け合うことが好き。自分も助けてもらいながら頑張りたい。日本に来るにあたり、ネイサン・バーンズやマーク・ミリガンと話をした。日本人はマナーがいいし、人がいい。そういったところも学びたい。日本食もおいしい。好きな日本食は寿司。Jリーグはリーグ、クラブ、選手スタッフがプロ意識を持っている」

 

利重 孝夫 チーム統括本部長

――齋藤の去就についての方向性は?

「いまのステータスとしては契約できていない。その意味での状況は変わっていない。ただ、もちろん我々としては契約したいと思っているし、今日も練習に来ているのは彼もここで練習したい、そして我々も練習してほしい。また、練習前には選手、スタッフに話をして、了承してもらっている。宮崎キャンプも今日と同じステータスになる。その間に進展することもあるだろうけど、そのままの状態で宮崎でも一緒に練習する」

――契約を結ぶ期限は設けている?

「我々としては設けていない。ただ、ターゲットとしてJ1の開始は決まっているので。ウインドーの問題はあるけど、でも次のウインドーもある。半年後にやってくるわけだから、そのときのことも考えなければいけない」

――齋藤の去就が決まらない中での編成は大変だったのでは?

「もちろん彼は大切な選手で。いるといないでは大きく違うのは事実。でも一方では彼がいるといないで変わってはいけないし、彼だけを理由にはできない。もちろんいないことも考えていたし、それが編成の仕事」

――親心というか、甘いという見方もあると思うが

「私としては自然なことだと思う。甘いと見られるかもしれないが、ほかの選手が納得しなければいけない。ここでチームのバランスが崩れるのであれば、そのような判断をする必要がある。ただ、いまのスタンスがチームにとって大きなマイナスになると思っていないし、そのようにしていくことが我々の仕事」

――書面上の契約は1月31日まで?

「そうですね。でも不思議なもので、どの選手も1月31日までになっている。チームの始動は1月なので、2月1日からの契約がある選手がタイキャンプに参加している。だからペナルティということは考えていない」

 

 

 

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