なぜ背番号10なのか [齋藤学、契約更新と背番号について]
昨秋以降、齋藤学は『日本代表』の肩書きを得たことで、発する言葉一つひとつの影響力と説得力が増していった。ピッチ内外で存在感が際立ち、チームリーダーとしてマリノスをけん引する立場になった。宮崎キャンプのグラウンドでも齋藤の前向きな声がよく飛んでいる。その様子から自覚と責任の大きさが、痛いほどに伝わってくる。
マリノスにとって背番号10は“アンタッチャブル”だ。昨季まで背番号10を背負っていた中村俊輔はジュビロ磐田移籍に際し「マリノスのユニフォームを着ていて、ましてや10番だし、逃げたくない」と価値を語った。その神妙な面持ちからはエースナンバーへの強いこだわりと自負が感じられた。あの日からちょうど1ヵ月後の2月8日、クラブは齋藤の契約更新と背番号10への変更を発表した。
齋藤自身は「背番号10でも背番号11でも自分のプレーは変わらない。同じようにチームを引っ張って、チームがタイトルを獲得できるように貢献していくだけ」と言う。背番号変更によって齋藤が中村になるわけではなく、プレースタイルも大きく変わらないだろう。ポジションだって定位置の左MFだ。
であるならば、なぜ背番号10なのか。
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