「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「負けることが大嫌い。勝つことが大好き。そのために自分の仕事をする」(デゲネク)・「勝って開幕戦のような雰囲気を作りたい」(松原) [磐田戦前コメント]

 

【試合に向けて】

エリク モンバエルツ 監督

「(セレッソ戦について)特に前半の内容が悪かった。試合のデータを見ると、前半は約62%のポゼッションができている。ただ、そのポゼッションは効果的なものではなかった。まず自分たちに問題があった。ポゼッションの効果性が足りず、サイドのデュエルでも勝てなかった。セレッソはコンパクトな守備をしつつ、サイドの選手がアグレッシブにプレーした。後半に入って(齋藤)学が突破してチャンスを作り始めたが、セットプレーからの失点で先制点を与えてしまった。それによってセレッソはゲームを進めやすくなった。

(守備面について)ここまで喫したすべての失点が同じ種類というわけではない。でも、たしかにデュエルの強さやタイトにマークするということについては、チーム全体にもっと高いパフォーマンスを求めている。守備はコレクティブな要素があるので必ずしも後ろの選手だけの問題ではない。守備をスタートさせる1列目の選手から中盤、そして最終ラインまで全体の問題になる。ただ、セレッソ戦の失点や、ほかの試合でもクロスからマークミスで失点した場面は、個人的な問題とも言える。

(水曜日に紅白戦を実施したことについて)少しピッチを狭くしたゲーム形式を通して、チームとしても選手としてもダイナミックにプレーすることをテーマにした。決まり事を少なくして、プレーそのものを楽しむことが大事だった。選手たちにある程度プレーの原則を伝え、戦術の理解が深まった。そのあとはゲーム形式の練習も大事になる。これからも定期的にこの練習を入れていきたい。今週は最初からチームとしての活気や雰囲気を大事にしている。

(磐田とセットプレー対策について)今週もいつもと同じ曜日にセットプレーの練習をした。相手に関係なくセットプレーの練習には時間を割いている。守備はマンツーマンでやっている。相手に対してタイトにつくこと、それとボールの軌道を早く判断してコースに入り、集中して守ることが大事になる。磐田は昨年と大きく変わっていないが、(中村)俊輔が入ったことでセットプレーが加わった。それと川又が入ったことで長いボールも増えたと思う。まずは自陣ペナルティエリア近くでセットプレーのチャンスを与えないことが大事になる」

 

GK 21 飯倉 大樹

「開幕から少しうまくいって、全体的に緩さが出てきている。下手に慣れてはいけない。セレッソ戦はまったくファイトできていないし、ファイト負けのゲームだった。その試合に勝てる要素はなかった。負けるべくして負けた試合。しっかり自分たちを見つめ直さないと、このままズルズル落ちていってしまう。タイトルを狙うならば序盤からしっかり上位に食らいついていかないと無理。強いチームは取りこぼさない。踏ん張りどころを迎えている。

(中村俊との対戦について)個人的には最高に楽しみ。シュンさんにはピッチ内外で本当に良くしてもらった。サッカーの話をたくさんしたし、自分のサッカー観は大きな影響を受けた。1枚や2枚ではなく3枚も4枚も上の相手。マリノスの良いところも悪いところも、すべてを知っている。こちらとしてもシュンさんを知っているからこそ難しい部分がある。セットプレーについても本当に難しい。ボールの球種も得意なコースもすべて知っている。それが吉と出るか凶と出るか」

 

ME 10 齋藤 学

「セレッソ戦に負けて、そのあとどうすればチームが良い方向に変化するかオフの間ずっと考えていた。それでオフ明けの練習前に選手だけでミーティングをやった。ミーティングをやったから強くなるというわけではない。開幕から2連勝し、その後のチームの雰囲気も良かったと思うけど、もっと強くなるためにはもう一段階上げないと。緩んだ気持ちの選手はいなかったと思うけど、もっと強くなりたい。優勝するためにどうすればいいか。セレッソ戦の負けがこれからの4勝、5勝につながるかもしれないし、そうなるためのきっかけになれば」

 

 

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DF 13 金井 貢史

「シュンさん(中村俊輔)はずっと憧れていた選手。小学校の頃はシュンさんモデルのスパイクを履いていた。2010年にシュンさんがマリノスに戻ってきて、一度だけダブルボランチを組んだことがある(2010年5月1日、対磐田1○0)。その試合に勝てて、すごく良い思い出になっている。シュンさんはワンプレーで試合の流れを変えられる。ワンプレーで相手を沈めることができる選手。でも試合になれば対戦相手のチームの一人でしかない。要注意人物であるのは間違いないけど、もし自分のサイドでプレーするなら、その選手には何もさせたくない」

 

MF 14 天野 純

「シュンさん(中村俊輔)は超えなければいけない存在。いまはまだ超えていないと思う。紅白戦でずっと対戦していたけど、やっぱり公式戦で対戦するほうが楽しみ。何をすればシュンさんを超えたことになるかわからないけど、次の試合でFKやCKからゴールに絡むことができれば、そのきっかけになる。ボールを奪うのが難しい相手なのはわかっている。でも奪えなくても自由にプレーさせないことが大事。シュンさんは一発を持っているので注意したい。でも、こちらにも一発があることを自分が見せたい」

 

DF 34 ミロシュ デゲネク

「選手ミーティングでは自分も前向きな話をさせてもらった。特別なことは何も言っていない。自分たちは一つのターゲットに向かってやっている。それを成し遂げるために、前向きにやっていくことが大事。自分が前に所属していたドイツの二部チームは残留争いをしていて、どうすれば残留できるか深刻な話し合いだった。いまと状況は違うし、選手にはそれぞれ思いがある。それを言葉にすることで、今週からフレッシュな気持ちでやれている。今週末は特別な試合だけど、自分は負けることが大嫌い。勝つことが大好き。そのために自分の仕事をする」

 

MF 5 喜田 拓也

「シュンさん(中村俊輔)からはサッカー選手としてだけでなく人間としても大きな影響を受けた。いまでもすごく尊敬している人。仲間でいたときは心強さを感じていたけど、今度はそれが強敵になる。でも、それを上回るという勝ちたい気持ちを出したい。いろいろな意味を持つ一戦なのはわかっているけど、自分たちにフォーカスして戦いたい一戦でもある。勝ち以外いらない。セットプレーが相手の大きな武器なのはわかっている。ただ、それでガツガツ行けなくなったら意味がない。場所と状況を考えて、しっかりプレッシャーをかけたい」

 

DF 27 松原 健

「自分がアルビレックスに移籍して初めてマリノスと対戦したとき、中村俊輔選手に二回股抜きされたことがある。それでビッグスワンが湧いた(笑)。とにかくうまいし、雰囲気を持っている選手。嫌な選手だけど、数人で囲めばボールを奪えるイメージもある。あとは得意な位置でのセットプレーを与えないことが大事。無駄なファウルをすると相手にやられてしまう。チームとしては3試合勝っていないけど、この試合を勝てば一気に波に乗れる。4万人くらい入ると聞いているので、勝って開幕戦のような雰囲気を作りたい」

 

MF 33 ダビド バブンスキー

「(中村俊輔について)直接の面識はないけど、もちろん知っている。とてもファンタスティックなプレーヤーという印象がある。テクニックの面ですごく高いものを持っていて、自分に似ていると思う部分もある。その選手が週末の試合に出場するとしたら、対戦するのがとても楽しみ」

 

 

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