「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

モンバエルツ監督は「ポジションごとの競争は常にあってほしい。この中断期間は選手をもう一度見直す時間になる」と宣言 [十日市キャンプ2日目]

 

キャンプ2日目は午前・午後の二部練習で「フィジカル的にもうワンランクレベルアップするためのトレーニング」(エリク・モンバエルツ監督)が行われた。午前は、ウォーミングアップに続いてサーキット形式のフィジカルトレーニングを実施。メディシングボールやロープ、マーカーなどを活用し、主に足腰に負荷をかけていく。

 

 

続いて行われた2対2の攻防は、素早い切り替えが求められるため、見た目以上に強度が高そう。それぞれのチームにGKがいるものの、基本的なパスコースは1本のみ。したがって二人のうちの一人が足を止めた瞬間にパスの出しどころがなくなってしまう。常に動きながらパスコースを作り、同時にプレッシャーと対峙するため乳酸が溜まり、苦しそうな選手が多かった。

最後のメニューは6対6。ここでは主に最終ライン+ダブルボランチのチームが二つ、1トップと中盤5人の組み合わせが二つ、それぞれ作られた。主力組と見られるチームは守備陣が右から金井貢史、中澤佑二、パク・ジョンス、山中亮輔。ダブルボランチに中町公祐と扇原貴宏が入った。攻撃陣は1トップに富樫敬真、2列目は左から齋藤学、ダビド・バブンスキー、前田直輝。少し下がり目の位置に天野純&喜田拓也というセットだった。

このようにポジションごとの立ち居地が見えてくると、選手の口数は自然と減っていく。それぞれが争いを意識するのだろう。途中で金井と松原、山中と下平、そして中町と喜田がチームを入れ替わっており、争奪戦の激しさを助長した。指揮官は「ポジションごとの競争は常にあってほしい。この中断期間は選手をもう一度見直す時間になる」と宣言。そして「全員が自分自身に対して高い要求をすることが大切。毎日、自分のクオリティを示し続けて、戦術理解度を示した選手がピッチに立つだろう」とプレーヤーに期待した。
午後の練習でも選手と組み合わせを入れ替えながらフォーメーション形式を試したが、最後の10対10では直近のリーグ戦の先発メンバーを中心とした編成となった。ひとまずは好調を維持していたチームが軸になるだろうが、たとえば右SBの先発奪取を狙う松原が「チャンスはあると思っている」と話したように、今後のアピール次第でどうなるかはわからない。

 

 

1トップはウーゴ・ヴィエイラ不在の間に富樫が順調な仕上がりを示し、トップ下は天野純とダビド・バブンスキーの一騎打ち。左サイドはマルティノス不在によって齋藤の聖域になりつつあるが、キュラソー代表から戻ってきたら齋藤も安泰ではない。右サイドでは前田も安定感を高めているため、争いに加わってきそうだ。ダブルボランチは中町と扇原のコンビに喜田が挑戦状を叩きつける構図。それぞれが異なる性質を持っているのが面白い。

 

 

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