「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

仲川輝人があっさりとハットトリック達成。仲川の十八番が炸裂 [十日町キャンプ4日目(練習試合:新潟医療福祉大学戦)]

 

[リザルト]

日時:7月20日(木)10時30分~
場所:当間多目的グラウンド
対戦相手:新潟医療福祉大学
形式:30分×3本

スコア:6-2(4-1、1-0、1-1)

得点者:1本目13分新潟医療福祉大学、1本目24分仲川輝人、1本目26分仲川輝人、1本目27分ダビド・バブンスキー、1本目29分仲川、2本目30分練習生、3本目7分中町公祐、3本目22分新潟医療福祉大学

 

練習試合の対戦相手となった新潟医療福祉大学はここ数年、サッカーに力を入れているという。言われてなるほど、メンバーリストを眺めると全国区で名前が知られている高校出身の選手が多い。四日市中央興業高校、市立船橋高校、習志野高校、青森山田高校、前橋育英高校などなど。指揮を執るのはかつて桐光学園高校を率いた佐熊裕和監督で、コーチは元日本代表DF茶野隆行(元千葉、元磐田)と、錚々たる顔ぶれである。

 試合が始まると大学生らしく、ひたむきにアグレッシブにプレーした。臆することなく高い位置からプレッシャーをかけ、高いテンションとモチベーションでマリノスに挑んできた。インテンシティの強度がテーマのひとつだったのだから、願ってもない展開である。すると1本目の13分、原田岳のパスミスからボールを失い、あろうことか大学生に先制を許してしまった。

そんな中、失点前からずっと声を発し続けていた男がいる。練習試合ということでキャプテンマークこそ巻いていなかったが、実質的には1、2本目のゲームキャプテンを務めた喜田拓也である。

 ゲームは1本目途中からマリノスペースとなり、仲川輝人が面白いように相手の最終ライン裏を突いた。24分、26分、29分と裏のスペースに走り込んであっさりとハットトリック達成。27分にダビド・バブンスキーのゴールをアシストしたシーンも、スペースへのランニングが起点だった。仲川の十八番が炸裂した格好である。

失点前から、そして失点しても、さらに逆転に成功してからも、喜田はずっと声を張り上げ続けた。

「点を取ってから緩くなってしまうのはもったいない。そうならないために声を出して動かし続けたし、もちろん自分を奮い立たせる意味もあった」

 

 

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 前線の選手は喜田の声に呼応するようにプレッシャーに走った。炎天下の気候で足が止まりそうになる場面もあったが、背番号5はそれを許さなかった。1トップの仲川やトップ下のダビド・バブンスキーは守備への切り替えが遅くなる傾向にあるが、喜田は2本目終了時までの60分間、誰よりも声を出してチームの集中力を維持しようと試みた。

3本目には主力組が登場。しかしながらキックオフ時よりも気温が上昇していた影響か、早い時間帯から疲労困ぱいになる様子が目についた。相手が2、3本目に主力組を登場させたという情報もあり、1本目の終盤を除いてゴールラッシュとはならず。終わってみればトータルスコアは6-2だが、スパーリングの相手としては最適だった。

そして予定されていた午後練習と明日の午前練習は、選手の疲労蓄積を考慮して中止に。次に予定されているのは明日午後の、いわきFCとの練習試合となった。こちらには主力組が60分出場すると見られ、チームとしての完成度も問われることになるだろう。同時に練習がなくなったことでフレッシュになった選手の動きにも注目したい。

 

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