「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「連戦の最後でもみんなが体を張ってくれた」(飯倉)・「我々のチームには4人のレベルの高いSBがいる」(モンバエルツ) [鳥栖戦後コメント]

 

【試合を終えて】

エリク モンバエルツ 監督

「非常に難しいゲームだった。今日はインテンシティが高く、連戦の3試合目だったのでフィジカル的にも厳しかった。そしてこういう中で勝利をつかむために試されたのはメンタルの強さ。あとは組織的な守備の強さがあって、勝利に結びついた。もちろん我々がポゼッションしてゲームコントロールする展開を望んでいたが、それは難しかった。ただ、常に言い続けているのは、守備と攻撃の両方のバランスでパフォーマンスと結果を出していくということ。今日はより守備の部分を出せたと思う。決定的なチャンスも何度かあったので、2点目、3点目を取っていればもっとラクな試合展開になっていただろう。でも、それも良い方向に考えて、まだ伸びしろがあると考えたい」

 

――3連戦はフィジカル的に難しいゲームと話していて、前節の札幌戦は新潟戦から4選手を入れ替えたが、今日の試合は札幌戦と同じ11人だった。それはフィジカルではない何かを優先させたということか?

「フィジカル面がどういう状態だったかは試合が終わってからの評価になる。そして選手を選ぶ上で次に重要になってくるのはメンタルの強さになる。メンタル的なフレッシュさを持っていると、多少疲れがあっても最後まで力を出しきれる。あとは戦術的な部分。守備と攻撃の両方で戦術的な要素を出せることを考慮して今日のメンバーを決めた。今後、次の段階に進んでいくためにメンタルの強さが必要になる

 

――3連勝はいずれも無失点だが、具体的に守備でうまくいっている部分は?

「すべてが関係していると思う。まずスペースをしっかり狭めること。さらにゾーンを基本とした組織的な守備。あとはタマ際のデュエルの部分も強くなってきたと思う。今日でいうと両SBが強さを発揮した。そして3ラインのバランスが良い。自分たちの2列目の選手たち、マルティノスや(齋藤)学や喜田や扇原、中町が運動量豊富でチームを機能させている。そして我々の1列目の、今日であればウーゴと(天野)純が走ってチームを助けている。そして両CBは空中戦の強さを持っている。あとGKが残っている部分を補っている」

 

――鹿島が負けて勝ち点3差になったが、タイトルへの手ごたえは?

「まず、まだ勝ち点3差あるということ。つまりこれからも続けていかなければならない」

 

――山中がゴールに絡むプレーが増えてきたが、監督はどう評価している?

「山中は特別なプレーをしているわけではないが、ハイレベルなプレーを続けてくれている。まず守備が素晴らしい。そして前へのオーバーラップも素晴らしい。オーバーラップしてセンタリングもできるし、フィニッシュもできる。山中だけでなく松原や、今日は出ていないが金井貢史も攻撃的な部分でチームを活性化している。それと(下平)匠もけがから復帰して、良い状態になっている。我々のチームには4人のレベルの高いSBがいる。」

 

DF 24 山中 亮輔

「カウンターで前が空いていて、(齋藤)学くんが後ろを回ってくれたのはわかっていた。そこにマークが引きつけられたので、自分は振り抜くだけだった。正直、あまり感触は良くなかったけどファーサイドに打てば何か起きると思った。ウーゴ(ヴィエイラ)に感謝したい。僕のポジションは競争が激しいし、危機感を持ってやっている。それがいいプレーにつながっているし、気を抜かずにやれている。攻撃の部分は自信を持っていて、守備では(中澤)佑二さんのコーチングや指示で助けてもらっている。相手はサイズがあるので大変だったけど、最後のところでシュートブロックできた。(飯倉)大樹くんがファインセーブで止めてくれているので充実感はないけど、最後のところで守れているのはマリノスの伝統を少しずつ吸収できているということかなと思う」

 

GK 21 飯倉 大樹

「チームとしては3連勝して、無失点だったので、守備陣はいい評価が与えられるかもしれない。前の2試合はサイドからボールを入れてくるチームに対して中の強さを発揮できた。でも今日に関してはポゼッションの部分で自分自身の課題が出た。今日は難しいことをやろうとしてしまった。その中で連戦の最後でもみんなが体を張ってくれた。(前半の被決定機について)相手が左利きなのはわかっていたので、なんとなくコースは予測できていて手を出すことができた。清水戦も同じワンツーのような形から失点したので、そこは内容を向上させるために映像で見直したい。前半も後半もピンチはあって、そこを止められたことが連勝につなげられた」

 

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MF 6 扇原 貴宏

「連戦を3連勝できたのは大きい。上位との勝ち点差を詰められたことも大きい。相手がメンバーを替えてから勢いをもってきたけど、カウンターの形はできていたので2点目を取れればもっとラクに進められたと思う。全員が守備意識を持ってプレーできているし、最後のところは(中澤)佑二さん、(飯倉)大樹くん、ミロシュ(デゲネク)がしっかり体を張ってくれている。ピンチはあったけど押し込まれてもそれほど怖さはなかった」

 

MF 14 天野 純

「内容どうこうよりも3連勝できたことがうれしい。早い時間帯に先制できたけど、あまり下がらないように意識して積極的にシュートを狙っていった。ここ数試合は自分たちのサッカーができている。競合相手に自分たちのサッカーがどこまでできるか楽しみ」

 

MF 10 齋藤 学

「ピンチはそれほどなかったと思う。いい形で先制できたのでカウンターで追加点を取れればよかった。最後は自分やマル(マルティノス)や(富樫)敬真がもう1点取れればゲームはラクになる。チームとして全部が全部うまくいっているわけではないけど、勝っていくことで一つずつ問題を解決したい。今日出ていない中にもいい選手はいるし、チームとして強くなっていきたい」

 

DF 22 中澤 佑二

「まだ上位陣と対戦していない。連勝できたことは優勝争いする上で大きいけど、これからマリノスの真価が問われるゲームになっていく。最後の3分の1のアイディアが足りない。そうなるとカウンターを食らってしまって、点が取れずに失点するという悪い流れになる。仕掛ける部分のアイディアを増やしていかないと、強いチームには勝てない。(イバルボについて)動きの量は多くないけど、本気を出したときはテクニックがあるし、足も速いし、ポストプレーもできる。今日はタカ(扇原)と喜田がダブルボランチで、すごく後ろに気をつかったポジションを取ってくれた。守備意識の高いボランチがいるのは大きいし、穴は開かない」

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