【9/2練習レポート】事情があって大阪には乗り込まずに、今季2度目という3人のみのトレーニングを見てきました。「今の僕は炭酸飲料の缶を振っているような状態です(ハーフナーニッキ)」(2805文字)
大阪は近いようで遠い。というわけではなく、とある仕事の都合でテレビ観戦となったナビスコカップ準々決勝を控えた午前、セカンドチームの練習を見に行けばそこにはわずか3名の選手しかいなかった。クラブハウスには田中マルクス闘莉王、西村弘司、レアンドロドミンゲス、田口泰士、ダニルソン、野村政孝、ハーフナーニッキ、小屋松知哉、青木亮太の9名がいたのだが、ピッチに出てボールを扱ったのは西村と野村、ニッキの3選手のみ。他は各々の治療や室内トレーニング、ケアなどをし帰途についた。
3名という“小所帯”だけに、この日のトレーニングはシンプルそのもの。實好礼忠コーチを交えた4人でボールタッチ、パス練習とこなし、3対1でのボール回しから最後はクロス処理で締め。1時間15分ほどで全メニューを終えた。
パス練習の際には自身で「メンタルが課題です」と言っていた野村がミスを連発。これに先輩の西村が「お前、オレはギリギリの崖に立っているつもりでやっているぞ」という至言、金言を伝授。その後も西村は少人数でのトレーニングを盛り上げるべく効果的に声をかけ、練習の密度を上げる工夫をしていたのが印象的だった。
その中でハーフナーニッキも笑顔でトレーニングに励んだが、実は昨日の練習後、雨の中でシューティングボードにボールを蹴り続ける姿があった。それを終えるとピッチに仰向けに寝転がり、しばらく動かないということもあった。18人の試合メンバーを埋めることで精一杯のチーム状態の中、負傷明けで現状が未知数の田鍋陵太や野田隆之介がベンチ入りする中でのメンバー落ちはやはりショックなものだ。練習前には西野朗監督に落選の理由を直接聞きに行き、現状認識も改めた上での行動だけに、昨日は触れることができない話題だった。
だが、一夜明けた今日、ニッキの表情は晴れやかとはいかなかったが、すっきりとはしていた。同じような状況を味わった兄・マイクにも電話で相談し、「試合に出ていないというフタがあるだけで、それが空けば一気に成長が始まる」という体験談にも勇気づけられたという。「悩んでも仕方がない。今自分がやるべきことをやるだけ」という常套句も、今の彼が言えば実感がこもっていた。
チームは夜、G大阪とのナビスコカップ準々決勝第1戦を迎える。負傷の治療に専念した田中マルクス闘莉王は「次戦は出るつもりでいる。そこで戦える結果が出るといい」とチームに期待をかけた。様々な思いを載せた決勝トーナメント第1戦が、間もなくキックオフになる。
●ハーフナー ニッキ選手
「今日、メンバーに入れなかったモヤモヤは全て昨日のピッチで解決しました。悩みゼロです!(笑)。
(残り 1655文字/全文: 3170文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ