赤鯱新報

【名古屋vs仙台】プレビュー:名古屋の真価が問われる一戦。新たな前線の組み合わせと復活した主力たちを追い風に、再び前進を開始せよ。

■2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第10節
9月12日(土)名古屋vs仙台(19:00KICK OFF/豊田ス)
「アカT大作戦」イベント実施(名古屋公式)
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田口泰士
トーナメントの怖さを知った1週間だった。前週の水曜日と日曜日でナビスコカップから敗退し、2日前の水曜日には天皇杯でよもやのジャイアントキリングを食らった。8日間で2つのタイトル獲得のチャンスを失い、これで名古屋に残された今季の残り試合はリーグの8試合のみ。チャンピオンシップ進出がなければ、11月22日で今季の全日程が終了してしまうことになった。負ければ挽回の余地がないトーナメントでは、ディテールの戦いがリーグ以上に大きな差を生む。善戦はしたもののPK戦で敗れたナビスコと、良いところなく苦杯をなめた天皇杯は、その内容に違いはあっても同じ現象の末に生まれた結果と言えた。

これを最も厳しく、そしてショッキングに受け止めているのは誰あろう、西野朗監督である。試合直前の公開練習では恒例となっている記者との囲み会見では、「とにかく僕自身が、もっといいゲームを引き出したい。引き出し切れていない」と、自らの力不足を責めた。確かに采配が裏目に出た部分は否めないが、特に天皇杯については起用に応えようとする選手の姿勢も大きく不足していた点も敗因の多くを占めていた。メンバー編成の是非を問うたところで、日曜日のナビスコカップ準々決勝第2戦から中2日で3試合が続く過密日程を、負傷者や代表による不在もある中でやりくりすれば、必然的な選択だったのは明白だ。それでも指揮官は潔く勝敗の責を背負い、Jリーグ歴代最多勝の手腕に自ら疑問を投げかけた。普段通りの饒舌さの中に、悩める心境が透けて見えた。

2週間ぶりのリーグ再開となる仙台戦を前に、名古屋は何をすべきか。

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