赤鯱新報

【名古屋vs広島】レビュー:王者相手に及第点の引き分けも、戦い方のスマートさには改善の余地あり。ポゼッションの活用法にその道は続いている。

■2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ第2節
3月6日(日)名古屋 1-1 広島(15:00KICK OFF/豊田ス/27,061人)
得点者:17′ シモビッチ(名古屋)、43′ 佐藤寿人(広島)
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王者の壁は高かったが、超えられないほどでもなかった。しかし、その険しさを乗り越えるだけの自信と経験が、少しばかり不足した。1-1のスコアは痛み分けという感触もあれば、勝点2を落としたという感覚もある。それを発展途上のチームだからと喜べるかといえば、微妙なところだ。勝つチャンスはあったのだから。

勝利を逃した要因の一つは、試合序盤の相手のミスに食いつきすぎてしまったことにある。立ち上がりから試合を支配し、得意のポゼッションから決定機を生み出していた広島だったが、一方で珍しいほどにビルドアップでのミスを繰り返し、チャンスボールが名古屋に転がり込んだ。しかし突発的であるがゆえに、永井謙佑や矢田旭らを単独で走らせるカウンターとなりがちで、闇雲に攻めては跳ね返されるパターンが続いた。「相手もポゼッションでミスってたから、そこからオレらも裏に行ける状況がすごく多かった。でもそれで行ったり来たりが続いて、体力的には…」とは永井。前線の疲労度が序盤から上がったことは、後々にも影響していくことになる。

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