赤鯱新報

【福岡vs名古屋 試合中止コメント】小倉隆史GM兼監督「この気持ちを何と言っていいのか、言葉にならないというか…」野田隆之介「やっぱりできることはサッカーをやる、ということしかない」


●小倉隆史GM兼監督

Q:今回の試合中止について、今の率直なお気持ちは?
「いや、ねえ…。実際、我々は福岡にいたわけだけど、強い揺れを感じていたわけだし、それが1時間おきとかね。けっこう、震度も5強、5弱とか、熊本も6弱とかが頻発していたから。それが繰り返された段階でこれはもう、(試合を)やっている場合じゃないなと思っていました。またその中で選手にやらせるというのも、九州全体として難しいと思うから。そこは仕方がないのかなと。そっちよりもね、被災されて大変な方々がいるからそこはもう、何とか皆さんが無事にだとか、いろんなことが良い方に向かえばいいと思いますけど」

Q:被害状況はテレビなどで確認してらしたのですか?
「はい、テレビで見てました。地震はある国ですから、ただ、東日本大震災があって、そのあと和歌山のことがあって。いろんなところで…。それこそ阪神淡路のことがあって、新潟のことがあって、というところで、苦しいですよね。この気持ちを何と言っていいのか、言葉にならないというか…。本当にね…こういうことはないのが一番いいし、キツイけども、みなさんの無事と、何とか前を向けるような気持ちを持ってもらえたらいいですけどね」

Q:選手にはこのことをどのように伝えられたのですか?
「いや、まずは中止のところで、朝の予定を自由にしていたんですが、散歩の時間が来て集合した時に僕の口から伝えました。その前にメールの一斉送信という形で伝えてはいたんですが、まあ、こういう状況だから仕方がないと。被害は甚大なものになってきていましたから」

Q:選手たちに動揺などはありましたか。
「いやあ、怖かったでしょう。外国籍選手やステン(ステンリーコーチ)も含めてね、外国人はあまり経験したことのないことだろうから。そのあたりは大丈夫だとは言っていたし、オーバーなリアクションはなかったみたいだけど。まあ、怖いよね。異国に来て地震なんていったら。しかもこれだけ頻発するなんてあるもんじゃないから。…いたたまれないよね、本当に。何とも…」

Q:明日からの練習にも影響はありそうですね…。
「メンタル的にも厳しいものはあるけど、自分たちでできることと言ったら、サッカーをやらせてもらえる、できているというところの、感謝だし。そこでやるべきことをしっかりと、粛々と、やり続けるといったことを見せていく立場でもあるんだろうから。そこはね、何とか前向きになれるような部分、やるべき部分はいちサッカーマン、フットボーラ―としてやれることには限りがありますから。できる範囲のことを協力しながら、自分たちのやるべきことをやっていくのが大事かなと思いますけどね」


●野田隆之介選手

Q:大変な状況になりました。
「自然には逆らえないっすね。地元なんで、僕は。まあ、早く良くなってほしいですね」

Q:親戚や知り合いなどは大丈夫でしたか?
「僕の方は大丈夫でした。熊本にも後輩がいて、連絡取ったけど大丈夫だって言ってたし、親も大丈夫でした。でもすごく怖かったみたい」

Q:夜中にはやはり目を覚ましましたか。
「あの地震速報でしたっけ、ブザーがうるさくて起きましたね。揺れにはそんなにでしたけど。ただ(イ)スンヒやロビン(シモビッチ)、オーマンは初めてのことだったから、すごく興奮していましたね。相当おびえてましたよ」※簡単な会話をしたところ、シモビッチ、オーマンの二人は強がるように「大丈夫だったよ、問題ない」と言っていました。

Q:地元という点では野田選手の今回のことの感じ方は違うのでしょうか。
「そうですね…けっこう前に福岡であったじゃないですか。それ以来だったので、心配ですね」

Q:明日からも練習はあるわけですが、気持ちはどのように切り替えますか。
「でもやっぱりできることはサッカーをやる、ということしかないので。それで試合で良い結果を出して、少しでも…。まあ、元気になってもらえるかはわからないですけど、やれることはそれしかないかなと思います」

reported by 今井雄一朗

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