赤鯱新報

【鳥栖vs名古屋】レビュー:粘り強く闘い、我慢し、もぎ取った勝点1の価値。この奮戦は勝利へのステップとなる。

■2016明治安田生命J1リーグ2ndステージ第4節
7月17日(日)鳥栖 0-0 名古屋(19:04KICK OFF/ベアスタ/10,618人)
※今回はVTRを見てのレビューです。
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きっかけと呼ぶにはまだ足りないかもしれない。手にした勝点は1ポイントのみ。いまだ2ndステージにおける得点はゼロだ。しかし、チームは前に出る勇気を見せた。そして相手の猛攻を耐え抜き、無失点に抑えた。手応えは気休め程度のものかもしれないが、それでも連敗を止めた事実は選手の背中を押す。

無得点での3連敗という攻守両面で問題を抱えたチームがまず優先して取り組んだのは、守備の整備だった。イメージすべきは今季序盤のアグレッシブなディフェンス。前線から相手のプレーを制限し、中盤から前でボールを奪う戦い方だ。もちろん、その頃とは状況も変わり、主力に負傷者がいる現状では同じことは望むべくもない。特にボール狩りの名手である田口泰士が不在のいま、同じラインでボールを奪うことは難しくもある。

そこで小倉隆史GM兼監督が見出したバランスが、鳥栖のピッチに並べた11人だった。シモビッチの相棒にはハ デソンを選び、右の古林将太、左には負傷から戻ってきた永井謙佑とともに前線でのチェイシングを徹底させた。奪うというよりはボールホルダーに対してしっかりとプレッシャーをかけておく、といった類の動きだったが、相手に自由にボールを持たせてはまたも後ろに重くなるだけ。守備が苦手なシモビッチ、ハ デソンも前節までとは見違えるようにボールを追うようになり、チームからは気迫も伝わってきた。

しかしながら守備面では苦戦が続いた。

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