赤鯱新報

【2016シーズン全選手レビュー】森勇人:誰もが愛した名古屋のサッカー小僧。ボールと走る人生は、まだまだ続く。


26森勇人
1stステージ0試合出場(0)
2ndステージ0試合出場(0)
ナビスコカップ予選リーグ2試合出場(135)

ついに本来のポジションで使われることのないままに、森勇人は“生まれ育った”チームを離れることになった。5歳からスクールではなく育成チーム所属でプレーしてきた正真正銘、純粋培養のグランパス育成選手を、このような形で3年という短い期間で手放すことには寂しさと疑問を感じざるを得ない。

まさに“ボールは友達”を地で行く高い技術を持つトップ下の攻撃的MFは、分厚い選手層に活躍の場を阻まれ続けた。攻撃の花形だけにチームとしても絶えず有力選手を補強するポジションで、玉田圭司のようなタイプのFWもプレーする中間的な配置にライバルは多い。しかも間の悪いことに森が昇格した年はサイドバックの人材が不足しており、メディカルチェックでチームトップの心肺機能を記録した森は、右サイドバックからプロキャリアをスタートさせることになった。その直後には右ひざの前十字靭帯を練習中に断裂し、長期離脱も経験。実質的なルーキーイヤーだった昨季はサイドハーフやボランチを中心に試されたが、守備のタスクが消化しきれずに確たる居場所を築くことはできなかった。

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