赤鯱新報

【若鯱通信】第6回:U-18注目選手インタビュー 菅原由勢「最終目標はプレミア昇格。そしてU-17ワールドカップには、絶対に出場する」<前編>

まだ2年生ながら、その存在感は絶大である。
昨年からスタメンを張る守備のユーティリティーは、今季は攻撃も得意なサイドバックとして躍動。
10月のU-17ワールドカップに出場する「00ジャパン」の主力としても、その実力を高める一方だ。
しかし「自分はグランパスあっての自分」とクラブ愛にあふれる男の目標は、まずは1年でのプレミア昇格。
国内外に多忙な男が見つめる、2017年後半戦の展望を聞いた。

「今年中にトップチームに名前だけでも印象付けたい」

Q:高校2年生になってのシーズンはいかがですか。
高校2年生になってからは、自分の立ち位置的には去年から試合に出させてもらっているので、チームの中心にならないといけないと思っています。チームを引っ張っていく存在に自分がならないといけないって、思っているところですね。まだ全然、自分としてはチームに何もできていないというか。勝負へのこだわりだとか、最近は安易な失点も含めて失点数が多いので、そういうところでもっと気を引き締めなければいけません。そこで自分もリーダーシップを見せていきたいです。個人的な部分では、トップチームに昇格したいという強い意識を持ってやっていますし、自分の考えとしては3年生になってからトップのことを考えて頑張り始めるのではなく、ジュニアユースから入ったその時からトップチームに昇格したいと思って毎日やってきました。その気持ちは高校1年、そして2年と年々強くなってきていますし、今年中にトップチームの方々に名前やプレーだけでもしっかり印象付けられるようにと思って頑張っています。

Q:では今季の個人的なテーマなども定まっている感じですか。
今年は10月にU-17ワールドカップがあります。年代別の代表に入るようになってからずっと目指してきた大会で、サッカーをやっていく上ではワールドカップというのはずっと頭の中にあるものでした。そこに行くために、活躍するために何が必要かといえば、フィジカル面もそうですし、テクニックの面であったり、そういう部分で差があります。でも、大会は10月で、時間もありません。でも、絶対に大会で活躍したいですし、自分と世界の物差しの違いもわかると思います。そしてこれは自分の人生を変えるチャンスだとも考えています。今はとにかく必死に大会へ向けて頑張っているところですね。

Q:その個人的な部分と、グランパスU-18というチームの中での役割のバランスはどのように取っているのですか。
今の自分がこうあるのも、チームメイトのおかげだと思っています。そういう面ではグランパスのチームメイトがいなければ、もしかしたら代表にもグランパスU-18にも入れていなかったかもしれません。そのことにはいつも感謝していますし、僕がU-18の選手の一人として代表に行かせてもらっているということを思えば、そこで得た経験をどれだけチームメイトに還元できるかが僕の仕事や役目だとも思います。僕が代表で感じたことをうまくチームに還元してすることができれば、チームは強くなっていくと思います。そこは大事にしているところですね。

Q:今季のチームの特徴を教えてください。
一言でいえば“個性的”で、攻撃的かなと思います。でも、どうしても最後の最後で個人の力に頼ってしまったり、チームとして苦しい時間に出場している選手が、自分が何をできるか・すべきかというサッカーの理解度が自分も含めて甘いです。プリンスリーグの清水桜が丘高との試合でも、前半は6-0でしたが、後半は3-2でした。しかも失点は後半の立ち上がり。後半の入りは気をつけようと話していたし、チャンスがあるならもっと得点を取らないといけないと言われていたんですけど、どうしても点を取らないとという方に頭が行ってしまって浮ついてしまって。相手も前半と変えてくるところがあるのに、出ている選手の中で気づけなかったり。それで失点してしまったり。攻撃に関しては僕も後ろから見ていて、また僕も攻撃参加はよくするんですが、攻撃の種類もあって選手の特徴も様々で、良いところばかりです。でも守備の面では、DFだけでなくチーム11人として今何をすべきか、どこに戻るべきかを判断する力がまだ足りないと思います。

Q:今季は2年生が中心のチームという側面もあるかと思いますが、その中で自分はどのような考えで試合に臨んでいますか?
試合前のウォーミングアップでポゼッションをやると、3年生vs2年生みたいなグループ分けになるんですね。半分に分かれると。その状況で自分が3年生の立場だとすると、「オレはスタメンだし大丈夫」という気持ちでやっていてはチームは勝てないと思うんです。その選手個人も伸びない。そこで下の2年生や1年生が、3年生を脅かすくらいの気持ちでやればチームは強くなっていくと思います。僕は去年から試合に出ていますが、1mmも「オレはスタメンだから余裕」という気持ちはないですし、今でもオレはスタメンから落ちるんじゃないかっていう危機感を抱きながらサッカーをやっています。ピッチに立てば学年は関係ないので、自分がキャプテンだと思ってチームを引っ張っていくべきです。そうやってプレーできるのは僕の良いところだと思うので、続けていきたいところですね。

後編へ続く

reported by 今井雄一朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ