赤鯱新報

【名古屋vs松本】レビュー:攻撃への信頼感が呼ぶ、守備の忍耐力。前節とは質の違う大勝に、彼らの“確信”を見た。

■2017明治安田生命J2リーグ第27節
8月12日(土)名古屋 5-2 松本(18:03KICK OFF/豊田ス/31,481人)
得点者:33’オウンゴール(名古屋)35’佐藤寿人(名古屋)51’ガブリエル シャビエル(名古屋)56’當間建文(松本)66’佐藤寿人(名古屋)88’青木亮太(名古屋)90+4’セルジーニョ(松本)
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7-4のち、5-2とは何とも豪胆なチームになったものである。2試合で12得点を挙げ、今季のチーム総得点を50に伸ばした名古屋は31481人が贈る大歓声の下でシーズン3度目の3連勝を手にした。失点も“前節比”でマイナス2に抑えた守備も含め、この勝利から得られる手応えはスコア以上に大きい。そこには確かな反省に基づく戦いぶりがあり、選手たちの着実な成長が感じられたからである。

夏の移籍市場で得た新戦力が出揃った一戦で、名古屋は後半戦の一つのベーシックを手にした感もある。これまでシャビエルにかなりの自由度を与えての3トップを形成していた風間八宏監督だったが、今節では右のウイングをオリジナルポジションとし、同サイドに青木亮太を置く恐怖の右サイドを形成。逆サイドには佐藤寿人と秋山陽介を組ませ、こちらはボランチの田口泰士をサポート役として攻撃に厚みを持たせた。もちろん、従来通りポジショニングに何の制限もなく、中でも青木と秋山は逆サイドにまで顔を出すこともしばしば。青木は右サイドの起点をシャビエルに任せることで中央の攻撃に厚みを持たせる働きで大きな存在感を見せ、秋山は得意のドリブルで左サイドを何度も突破し、佐藤をゴール前での仕事に専念させる二次効果も生み出していた。中盤から前の選手が常に攻撃的に振る舞う中で、水曜日に合流したばかりの新井一耀を組み込んだ3バックもアグレッシブにそれをバックアップ。宮原和也とイム スンギョムはオーバーラップにも精力的で、それを楢崎正剛と新井、そして小林裕紀で管理するようなバランス取りは松本という力のあるチームを相手にしてもしっかりと機能させられていた。

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