赤鯱新報

【鹿島vs名古屋】レビュー:鹿島の掌の上にあった名古屋らしさ。リーグ5連敗は成長への代償か、それとも。

■明治安田生命J1リーグ第8節
4月14日(土)鹿島 2-0 名古屋(14:02KICK OFF/カシマ/17,921人)
得点者:10’金崎夢生(鹿島)88’金崎夢生(鹿島)
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まず念頭に置かなければいけないのが、これでリーグ戦5連敗となったことだ。どれだけの手応えがあっても、たとえポジティブな印象を受ける試合であっても、名古屋はまたしても連敗を止めることができなかった。選手たちが口々に言うように、彼らは彼らの見せ場を作りもしたが、前後半それぞれ2本というシュート数はそこに問題があったことを示している。連戦は切り替えが大事だが、負けた現実に目をつぶってはいけない。

秋山陽介は「相手に支配されたとか、相手のペースでずっと試合をしてしまったとか、そういうことはなかった」と語ったが、それは名古屋視点の感じ方であり、鹿島からしてみれば90分を通して狙い通りの試合だっただろう。鹿島の用意した“名古屋対策”は今までで一番シンプルだった。金崎夢生、鈴木優磨という強力なツートップと名古屋のセンターバックに真っ向勝負をさせる。詰まるところはその一点集中で試合は決まった。鹿島はDFラインの選手から常に最終ラインと駆け引きをするFWの動きを見ており、中盤はその動きに合わせて空いたスペースを突く。守備組織を完全に崩そうともせず、空いたスペースを徹底的に狙おうというわけでもないから、「そこまで完全に崩されたり裏を取られたりということはなかったと思う。一人ひとりの対応というところでも、今までよりはうまくやれていたのかな」という秋山の感想も虚勢ではなく本音としての響きを持った。

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