赤鯱新報

【名古屋vs広島】レビュー:理想と現実のバランスを整えた価値ある勝利。好転の兆しは聖地・瑞穂に生まれたか。

■YBCルヴァンカップ 第4節
4月18日(水)名古屋 2-1 広島(19:03KICK OFF/パロ瑞穂/5,412人)
得点者:35’渡大生(広島)61’深堀隼平(名古屋)78’ジョー(名古屋)
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1ヵ月半ぶりの勝利は、あらゆる意味でダイナミックにつかみ取った。前半をビハインドで折り返す悪癖こそまたしても克服できなかったものの、後半の45分で勝利を満たすスコアに持ち込む強さもようやく見せた。勝利の笑顔に満ちた試合後の選手たちとの会話はやはり良いものである。負けて反省する姿は多少なりともの痛々しさが滲み出るが、勝って兜の緒を締める顔には逆に充実感が漂う。それはそのまま次戦への勢いと自信に変わって、彼らを次のステップに導く呼び水となることだろう。

リーグの仙台戦ではあまり効果を挙げることができなかった布陣変更を、風間八宏監督は今回は見事に決めてみせた。システム論には付き合わない監督だが、チームがうまく循環するための並びやメンバー選考には常に気を配る側面も併せ持つ。前回は3-4-3だったフォーメーションの最適解は、非公開練習の中で今度は4-4-2と見極め突貫工事を敢行。秋山陽介を純粋なボランチに、内田健太と押谷祐樹を左右のサイドハーフに据える新たな起用法を見出し、前線も佐藤寿人と深堀隼平のツートップとし、停滞する攻守にオリジナルポジションの一新というクサビを打ち込み、強敵・広島を迎え撃つ算段とした。

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