赤鯱新報

【赤鯱短信】「“そいつ”は抜いて当たり前」。前田直輝のドリブル思考。

少し前の話になるが、札幌戦で前田直輝が見せた超絶技巧を憶えているだろうか。前半29分から30分になろうという時間帯に、左サイドから展開されてきたボールを受けた前田は、ターンしながら目の前のマーカーを細かいタッチで翻弄し、前へ出た。その場では何回ボールにタッチしたのかよくわからないほどの速く繊細なボールさばきにスタンドは沸き、記者席もどよめいた。

試合後に聞けば、直前の練習でも同じような形で金井貢史を抜き去り、良い感覚はつかんでいたのだという。もともと持っている技術だけでなく、コンディションやボールタッチの感覚の良さが伴わなければできないプレーに、彼の変わらぬ好調ぶりを見たものだ。あれから時間が経ってしまったが、前田のドリブラーとしての資質には興味は深まるばかり。そこであのプレーをきっかけに、彼のドリブル哲学を聞いてみることにした。

(残り 1677文字/全文: 2046文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ