赤鯱新報

【赤鯱短信】仕事人はいま何を思うか。武田洋平の感じるチームと自分の現状。


「オレに話なんて珍しいじゃないですか。ああ、そうでしたね」

武田洋平に去年の今頃は大変でしたね、と話しかけると、いつも通りの素っ気ない返事がかえってきた。2017年の11月19日はJ2リーグ最終節、讃岐戦の当日で、チームは昇格プレーオフ出場を確定させていた段階だった。讃岐に勝って3位となり、プレーオフでのアドバンテージを得たことが昇格に与えた影響は小さくなく、その後の成績は言わずもがな。上がるための瀬戸際だったあの時と、落ちないための崖っぷちにある今は方向性こそ違えどギリギリという状況は同じ。だからこそ武田の言葉を聞きたくなった。

またこのところはランゲラックが継続してオーストラリア代表に招集されており、リーグ中断中のトレーニングで主力組のゴールを武田が守っていることも、興味の一つだった。彼の調子はすこぶる良く、今や持ち味にもなった大胆不敵なパスさばきも昨季以上にチームにフィットしているように見える。目の前を固める守備陣は武田が試合に出ていた昨年の今頃とは大きく様変わりしたが、チームは成長しておりむしろやりやすそうに見える。まずは現在のチームの感触をどのようにとらえているか、そこから話題を振る。

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