赤鯱新報

【赤鯱短信】佐藤寿人にもう一度聞く。今季5度目の広島戦について。


2週間前にも話は聞いていたが、やはり広島戦を前にして、佐藤寿人の意見を聞かないわけにはいかなかった。広島にとってのホーム最終戦は、彼の盟友・森崎和幸のホーム最終戦でもある。その雰囲気、環境、相手の心境を察することができるのは、佐藤をおいて他にはないからだ。33節がアウェイ広島戦であることはシーズン開幕前からわかっていたことだが、まさか自分たちにとっても、相手にとってもここまで重要な試合になるとは…。そう問うと佐藤は「少し残念ですね」と答え、互いの状況に少しため息をつく。自分たちは残留争いの真っ最中、相手は序盤を独走しながらも優勝を逃したばかり。確かに状況はそれぞれの立場において、それほど良くはない。


そもそも何の巡り合わせか、今季は広島との縁が深い1年となった。リーグ戦はもちろんのこと、ルヴァンカップでも同じ予選グループに入り、これだけでも4試合を戦うことになった。さらに天皇杯でもすったもんだの末に対戦し、エディオンスタジアム広島で戦うのはこれで三度目である。そして5試合目、ラストを飾る舞台が整いすぎていることに、佐藤は冗談めかしてこう言う。「こればっかりは誰がセッティングしたんでしょうね。半分、意図的なものも感じちゃいますよ。コンピュータがこの日程を偶然出したとは到底思えないですから(笑)」。知る人ぞ知る通称“日程くん”の敏腕ぶりに感心しつつ、佐藤は静かに今節の状況を語る。

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