赤鯱新報

【2018シーズン全選手レビュー】和泉竜司:我慢と辛抱でチームを支え続けた1年間。来季こそ、華やかなアタッカーとしての才能の発露を。

29 DF 和泉竜司
リーグ戦32試合2139分出場2得点
カップ戦3試合60分出場

インサイドハーフに始まり、左右のサイドバック、左右のウイングバック、ボランチ、左右のサイドハーフ、3トップのウイングもやり、最後は3バックのストッパーでシーズン終了の時を迎えた。累計10ポジション。やってないのが最前線と4バックのセンターバック、もちろんGKだけという超多忙な1年間は、和泉竜司のサッカー選手としての純粋な能力の高さを存分に知らしめたに違いない。テクニック、フィジカル、スタミナ、戦術眼、どれが欠けても彼と同じ役割はこなせない。だからこそ彼は時に悩みもし、苦しいシーズンを支える重要な戦力になった。

結果にこだわりたい。そう誓って望んだシーズンは状況に飲み込まれたところもある。八反田康平らとともに行なったオフの自主トレの成果で今季は状態も良くスタートを切り、キャンプを通じても常に主力組の中盤でプレー。開幕スタメンをインサイドハーフの位置で勝ち取り、本来の攻撃的なポジションで勇躍していたが、開幕戦の最中に選手交代の流れでサイドバックを務めた時点で雲行きは怪しかった。その後もしばらくインサイドハーフからサイドバックのヘルプに入る起用は続き、ボランチや3トップのウイングなどへの“出張”もこなしつつ序盤の苦しい戦いを潜り抜けた。負けるたびに布陣のどこかを修繕する風間八宏監督のやり方において、どこかを入れ替えて生まれる穴をきれいに埋められる和泉の働きは有用どころの話ではなく、「どこのポジションでもやるべきことは同じ」と言いきれる選手のプレーは、苦境にあったチームの拠り所ですらあった。

(残り 1666文字/全文: 2355文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ