赤鯱新報

【名古屋vsC大阪】レビュー:「どう勝つか」を体現し始めたチームに手応えは十分。開幕連勝を経て名古屋は次なる進化へ向かう。

■明治安田生命J1リーグ第2節
3月2日(土)名古屋 2-0 C大阪(14:03KICK OFF/パロ瑞穂/19,861人)
得点者:79’赤﨑秀平(名古屋)90’+2赤﨑秀平(名古屋)
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試合内容、展開はまるで別物だが、勝ち方の大枠は前節と似ている。見ていてややもすればじれったくなるような攻防を主導権を握りつつイーブンに進め、後半に相手の隙を突くようにして得点を挙げ、勝利する。米本拓司は「前節と同じで、我慢比べだと思っていた」とこともなげに振り返ったが、このオフェンシブなチームがそうした戦いをできるようになれば鬼に金棒である。ゲームの支配は相手を消耗させ、それが勝機を呼び込む“種まき”になることは、この2試合で証明された。超がつく攻撃的な姿勢に、試合巧者の性格を身につけた名古屋が開幕連勝を飾るのは、何の不思議もなくて当然である。

余裕がある。それも良い意味のだ。C大阪は前節と同様に自陣中央のゾーンを重点的に、そして組織的に守り、反面でこれもまた前節同様に攻撃にキレを欠いていた。ボールを大事に、保持を基本に試合を動かす名古屋に対し、相手は組織の動きを重視しつつも縦に速い攻撃で対抗。しかし意思疎通がこの日は今一つで、それが単純なボールロストにつながっていたことでも名古屋の支配力は高まった。前半のC大阪のシュート数はわずかに1本。これといった攻撃の良い形が見当たらず、それは名古屋の守備の緊密さにも理由があったと言える。セービングの回数も数えるほどだったランゲラックは、「今日は仕事が少なかったよ。自分以外の10人に感謝したい」と言い、「プロフェッショナルの仕事だった。強く、安定して試合を支配したよね」と笑顔を見せた。

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