赤鯱新報

【赤鯱短信】なぜならそこにスペースがあるから。中谷進之介が貫く“前へ”の意識。

中谷進之介の加速が止まらなくて、それが実に頼もしい。元々の持ち味である守備での人への強さはもちろんのこと、最近の背番号20の攻撃参加はとみに目立つところ。これまで名古屋の攻撃性の象徴はサイドバックの位置取りの高さだったりしたのだが、今やその座はセンターバックの積極性にとって代わられつつあるといっても過言ではなくなってきている。

もっとも、中谷にとってはどうやら意識的なものではないらしい。厳密に言えば攻撃参加をしようと思ってしているのではなく、そこに自分が関わるべき局面があるから、というのが彼の意識だ。そこに山があるから登るのが登山家であれば、そこにチャンスがあるから行くのが名古屋の選手というわけである。磐田戦でゴールに突っ込むほどの勢いでゴール前に迫り、広島戦でも縦パスからフィニッシュに絡んでいったのも自然な動きだったと中谷は言う。それを自然とできるチーム状態は、名古屋の充実ぶりを示すひとつのバロメータとして見逃せない。

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