【赤鯱短信】中盤の底から開けた視界。秋山陽介の“前進力”が、チームに新風を吹き込む。
左サイドでの自分が固まってたんだよ、と風間八宏監督は言った。“彼”に限らず、その選手の視野を広げるためにボランチを経験させてみるというのは思えば風間監督の“常套手段”とも十八番とも言える。和泉竜司、押谷祐樹、確か一度きりだが櫛引一紀も経験したことがあった。360度からボールと味方、相手が自分に関わってくるポジションをどう感じるかは人それぞれ。こっちの方がやりやすいと言う選手もいれば、それが難しいと悩む者もいる。では秋山陽介はどうだったかと言えば、その真ん中に立って自分の中の閉塞感を打開したというから面白いものだ。監督風に言えば目が開いた。もちろんそれはボランチとして開花したという意味ではなく、秋山が持っている能力が発揮されるようになったということである。
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