赤鯱新報

【赤鯱短信】さあ、シミッチを信じよう。揺るがぬ背番号8がチームに再び推進力を与える。

7試合、2ヵ月間も勝っていないチームを前にして、どうやらこちらは要らぬ心配ばかりをしていたようである。状況が良くないことは間違いないが、選手たちをはじめチームは何ら揺らいでいない。だからこそ周囲は警鐘を鳴らしたくもなるのだが、いっときの勝敗にいちいち左右されないのは一流の証でもある。ブラジルでエリートコースを歩み、欧州の波にも揉まれてきたシミッチのような選手にとっては、なおのこと現状は悲観視するようなものではなかったらしい。

かといって楽観視しているわけでもない。例えば序盤戦で見せた強力なプレッシングの再来を狙っているかのようなチームのトレーニングの感想を聞けば、「ポジティブな印象はあるよ」としたうえで「でも賢くプレーしなければいけない部分でもある」と言う。プレスをロングボールでかわされるようになってからのゲーム運びはお世辞にも安定したものとは言えず、カウンターで逃げられないための賢さを見せたいと自省する。重要なのは複雑に考えないこと。まあ落ち着けよ、と言わんばかりの笑顔を浮かべて、シミッチは諭すように語るのだった。

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