赤鯱新報

【名古屋vsFC東京】レビュー:“貫く”とは何か。単に“名古屋っぽい”だけの戦いに、勝点はついてこない。

■明治安田生命J1リーグ第25節
8月30日(金)名古屋 1-2 FC東京(19:33KICK OFF/パロ瑞穂/20,188人)
得点者:29’ディエゴオリヴェイラ(FC東京)49’髙萩洋次郎(FC東京)83’前田直輝(名古屋)
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難しい敗戦である。ラスト10分の猛攻を見ればどこか善戦したような気にさえなるから危険でもある。名古屋は負けた。追い上げたが、逃げ切られた。穴を突かれた感覚は薄く、しかし自分たちのペースの試合にできたかというとそうでもない。攻めている時間も少なくなかったが、シュートは前半2本、後半4本のわずか6本しか打てなかった。試合前から断続的に振り続けた雨はホーム瑞穂の芝をひどく湿らせ、緩いピッチコンディションにパスは走らない。“重馬場”はFC東京のプレースタイル向きであり、その点でも苦戦は予想された。そして何より、急場しのぎのような名古屋の布陣構成が結果としてしわ寄せを生み、いらぬ負担をチームにかけたところも大きい。圧倒的な負け方に見えないのは返す返すも危険だ。抱える問題の本質を見えにくくしてしまう。

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