赤鯱新報

【2019シーズン全選手レビュー】藤井陽也:見た目穏やか、中身は野心家。その潜在能力は、開花のきっかけをつかんだか。

34 DF 藤井陽也
リーグ戦4試合358分出場
カップ戦1試合31分出場

見た目はおっとりとした雰囲気の癒し系でも、意外と野心家なのである。昨年、ユースからの昇格が決まったのは通常よりもだいぶ遅いタイミングで、大学進学をほぼ決めかけていたところでトップから声がかかり、「大学に行ったからといってプロになれるわけではない」と人生における重大な決断を下した。高卒でのプロ入りはかなりの大勝負である。それほどの選手であれば大学では出場機会も相当に得られるはずで、大学生という身分は人間的に選手を大きく成長させる。対してプロは高卒の選手が簡単に試合に出られるような甘い世界ではない。まさに生き馬の目を抜く争いが日常茶飯事の狭き門を叩き、藤井陽也はプロサッカー選手になった。燃え上がるような意欲の炎を、物静かな風貌に秘めて。

187cmの長身は間違いなく彼の武器だが、上背だけではアドバンテージは取れない。勝負をするために藤井がまず取り掛かったのは、総合的な肉体改造だった。

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