赤鯱新報

【赤鯱探訪】堀尾郷介編③「監督という人たちには、みな強い“こだわり”があった」

中部大学サッカー部・堀尾郷介ヘッドコーチ(2016~2019 名古屋グランパス在籍)

6回目の探訪は選手ではなく初の元スタッフを訪ねた。2016年、激動とも言えるシーズンに大きく様変わりをしたチーム陣容の中で、一際目を引いたデータ分析コーチの肩書。当時はちょっとした話題になった選手の運動を数値化するGPSシステムの技術者としても招へいされた、堀尾郷介という男の役職である。初年度でJ2降格、2年目からは風間八宏という特異な指揮官に仕え、4年間で4人の監督が指揮する名古屋グランパスを見てきた。そして昨年末の契約満了から彼は、愛知県の大学のヘッドコーチへと転身する。中部大学サッカー部を変えたい、その熱意に打たれて飛び込んだ新天地での活動は残念ながら休止状態にあるが、「楽しみです。もともと好奇心は強い方なので」と堀尾さんの表情は明るい。今回は分析コーチが見てきたグランパス、そして名門・鹿屋体育大学出身の研究者のサッカー観を、じっくりとお届けしたい。

※この取材はオンライン会議システムを使って行いました。

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「監督という人たちには、みな強い“こだわり”があった」

Q:さて一気にグランパスでのキャリアを振り返ってきましたが、自分にとってどういった経験だったと今は整理していますか。
「一番はやっぱり、地元が愛知県で、昔から試合を見に行くとすればグランパスだったので、そこのクラブで働けたということに幸せを感じます。幸せな毎日だったなって。そして成長させていただいた、というのが大きいです。だからグランパスでもっと貢献できる部分があれば一番良かったんでしょうけど、微力ぐらいはできたかな? という感じです」

Q:常滑市出身でしたね。
「そうです。大学で鹿児島に行くまではずっと愛知県で過ごしてきて、鹿屋体育大学にはサッカーについて学びたくて行った、という感じです。選手も4年間やっていましたけど、大学院に行った段階で正式にコーチになりました」

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