赤鯱新報

【赤鯱探訪】広野耕一編②「ACLの経験は、やっぱり大きかった」

名古屋グランパス アカデミー 広野耕一GKコーチ(2003~2009 名古屋グランパス所属)

これまではクラブの外を駆け回っていたが、たまには中もということで。今回は2003年に練習生からプロ契約を勝ち取った叩き上げの守護神、広野耕一さんにオンラインでの取材を申し込んだ。現在は名古屋のアカデミーで主にU-12、U-15のGKコーチを務める広野さんは、高校時代は名門・奈良育英高校で活躍し、その後愛知学院大学でプレーした後に社会人を経てプロ入りを果たした。現役時代は高校の先輩である楢崎正剛クラブスペシャルフェローをはじめ、分厚い名古屋のGK陣で切磋琢磨し、引退直前の09年にはACLの決勝トーナメントで出場機会を得た。「あれが現役最後の試合だったんですけどね」と苦笑いするが、そのプレーの質は決して低くなかったと今でも思っている。あのサウジアラビアでの敗戦、そして指導者になってからのことなど、努力の男の足跡を今回は辿りたい。

※この取材はオンライン会議システムを使って行いました。

①はこちら

Q:グランパスの選手時代を振り返ると、やはりサウジアラビアでのACLの試合が強く印象に残っています。
「ああ、はい(苦笑)」

Q:なかなかに衝撃的なスコアの敗戦でもありましたが、それ以上に大きな経験だったのでは。
「いやもう、僕はほとんどプロでの試合経験もないまま、90分のフル出場をしたのもあの年(2009年)が初めてで。その経験から言ってもすごかったですね。何というか、テレビの世界というか。テレビで日本代表のアウェイ戦を見ているような感じで、こんな雰囲気でやるのか、というアウェイのプレッシャーがものすごくありました。あの試合は結局2-6で負けたんですが、経験値としてはかなり大きなものを経験させてもらえたなと思いますね。まあ、あれが僕の現役最後の出場機会だったわけですが(笑)。でも、普通では経験できないものだったと思います」

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