赤鯱新報

【広島vs名古屋】プレビュー:不確定要素との戦いもまた、上位への路。“好調の名古屋”に試される部分は多い。

■明治安田生命J1リーグ第7節
7月26日(日)広島vs名古屋(18:00KICK OFF/Eスタ)
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まったくの別のチームとして、マッシモ名古屋がその始まりの地に乗り込む。アウェイの広島戦で初陣を飾ったのは昨年9月28日のこと。10ヵ月ぶりの敵地に思うところは人それぞれでも、相手に与える印象と強さはやはり段違いであることは間違いない。誤解を恐れずに言えば付け焼刃だったあの頃の名古屋は、指揮官も言う通り「守ることしかできなかった」。だが十分な修練の時間と実戦でのケーススタディを積み重ねた現在の名古屋は、いまだ無敗の2位という成績が示す通りの、強力なチームになっているからである。

原理原則と応用力。名古屋が順調に勝点を積み重ねている大きな理由はいたってシンプルだ。特徴的なスタイルがあるわけでもなく、何かに特化しているわけでもない。守備力の高さは確かにチームカラーと言えるかもしれないが、それをもって守備的とするとそれは誤りとなる。6試合11得点はリーグ3位タイの数字であり、同じく4失点は最少タイの数字である。3試合連続無失点で試合を締めくくり、かつ決定機を仕留める力もある。その上で試合を制御し、やり過ごし、耐えて反撃する、つまりは率直な強さが表現できているのが今の名古屋だ。決まった形を持たず、しかし守るべき基本的なルールは厳然として、理路整然として存在する。余計な難しさを自らの内に抱えないことも、プレーの強度を保つ上では大きな効果を発揮していると言えるだろう。

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