大久保嘉人に見る、ベテランの味わい方(J論)

赤鯱新報

【湘南vs名古屋】レビュー:苦戦をものにする準備と心構え。運をも呼び込む名古屋の強さはまた一つ厚みを増した。

■明治安田生命J1リーグ第11節
8月19日(水)湘南 0-1 名古屋(19:03KICK OFF/BMWス/2,976人)
得点者:90+2’オウンゴール(名古屋)
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指揮官曰く「我慢比べ」は得意とするチームだが、積み重なる疲労と戦いながらのそれは望外に厳しいものともなった。それはチャンスさえ決めていればもっと楽な試合だった、という類のゲームではなく、もっと単純に苦戦を強いられた末の辛勝の展開だ。4連敗中、その上前節では昇格組の横浜FCに前半だけで4失点を喫しての大敗を食らっていた湘南は闘争心と意地の塊だった。「サッカーの世界では大敗した後になかなか同じような試合になることはありませんから」。フィッカデンティ監督は自分たちが戦うフィールドの通則を前提条件に加え、選手たちにもその心構えをさせて臨んでいたが、予想は裏切られた。それでも最後は勝利をかっさらったのだから、名古屋はまた一つ成長を遂げたと言えそうだ。

多くの水が撒かれたように見えたピッチと同様に、重さの目立つ90分でもあった。前節からの回復期間は中3日で、その前よりも1日多いが週2回の連戦が続く中では“1日多かった”というだけに過ぎず、当然のごとく十分な時間が取れたわけではない。スタメンの7割から8割はやむなく固定せざるを得ない台所事情のしわ寄せが来るのはもちろんパフォーマンスの質の部分で、「プレーしているのを見てここまで疲労感を感じる試合はなかったと、今日始まってみて思った」と監督がこぼすほど、名古屋の足取りは重かった。足とボールにまとわりつくようなピッチ状態と、疲弊する個々の身体能力。そこに走力自慢のチームが真っ向勝負を挑んでくれば、戦いは難しくなるに決まっている。

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