赤鯱新報

【名古屋vsFC東京】レビュー:最後は“勝点を持つ男”が引き寄せた大勝利。チームは勝利の根拠となる実績をまた一つ積み上げた。

■明治安田生命J1リーグ第27節
11月15日(日)名古屋 1-0 FC東京(19:03KICK OFF/豊田スタ/16,709人)
得点者:90+5’マテウス(名古屋)
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米本拓司の予言その通りになった。古巣との対戦に警戒心もあらわだった闘士は、「我慢強く、粘り強く戦って、最後に1点取って勝つぐらいの気持ちで」と並々ならぬ覚悟を決めていたが、5分のアディショナルタイムに差し掛かろうとするその時まで、試合はスコアレスのままに進んでいたのである。前日には上位争いのライバルたちが揃って倒れ、勝点3の価値は3位FC東京との直接対決以上に高まってもいた。まずは負けずに、できるだけ勝ちで試合を締めくくる。使命感にも似た勝利への渇望を抱いた名古屋の選手たちは、FW不在の窮地すら逆手に取って、劇的な歓喜の渦を生み出してみせた。

出された答えはゼロトップだった。金崎夢生のシーズンが終わり、山﨑凌吾は復帰にまだしばしの時間を要する中、前田直輝のFW起用などこれまでにあった選択肢を指揮官は取らず、あえてチャレンジングなシステムに活路を見出している。

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