赤鯱新報

【躍進の“マッシモ名古屋”を振り返る:名古屋グランパス2020ポジション別選手レビュー】ボランチ:“フィルター”どころか“隔壁”。名古屋の船頭に油断なし

例年ならば全選手レビューと洒落込むこの時期ですが、今季は練習取材がほとんど出来ず、選手たちの動向はほぼ試合でのみ確認することになってしまいました。中にはほとんどプレーを見ていない選手もチラホラ…。ということで2020年はメンバーを6つのポジションに分け、セクションごとに1年を振り返ります。躍進のシーズンを彩り、支え、戦った選手たちに今一度大きな拍手を!

(2)サイドバック:多士済々、そしてフレキシビリティに富んだサイドの番犬たち

中盤で「守備のフィルターとなって」なんて表現も自分も使うことがある。多くはボランチ、あるいはインサイドハーフの選手の貢献度を語る際の常套句だが、今季の名古屋のそれはフィルターなんて生易しいものではなかった。あれはもはや隔壁だ。「最後はやらせない」と構える守備陣の前でボランチが行く手を阻んだことは数えきれない。名古屋城の例えを使うならば、堅牢な門やお濠の前に、さらに超えなければいけない厳しい地形や罠、もしくは伏兵ががっちりと待ち構えていたという感じか。シーズンを通してその役目を仰せつかったのは3人。イレギュラーでシャビエルが務めた試合もあったが、米本拓司と稲垣祥、ジョアン シミッチが名古屋の要衝を司った。

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