【2021年期待のルーキーインタビュー】児玉駿斗「堂々とやる。自分が一番上手いと思って」第1回
名古屋グランパスへの加入が決まったのは、3年前のことだった。大学1年生の選手にいきなり開けたプロへの道。2年生でプロの舞台に立った逸材はゴールもドリブルもスルーパスも決めて、その才能を見せつけた。それから2年間は大学でのプレーに専念していたが、ようやく我々の前に“特別指定選手”ではない、“プロサッカー選手”としての児玉駿斗が現れる。2年前よりもずいぶんと大人びた表情になった児玉は、大きな困難も乗り越えてきたと語った。そして今は、サッカーにワクワクしているとも。東海学園大学から巣立つ次なる大器は、目の前に広がる景色に無限の希望を抱いている。
第1回 「去年は本当にキツかった。でも、それで自分は成長できた」
Q:まずこうして面と向かうのは本当に久しぶりなので、顔つきや体つきが変わったように見えます。
「(笑)。顔はみんなに言われますね。『大人になった』って。良いのか悪いのかわからないんですけど」
Q:今の顔を見ると、大学2年生で名古屋の試合に出ていた頃は子どもだったなあ、と思います(笑)
「あはは(笑)。本当にみんなに顔つきのことは言われますね。でも身体は特に変わってないですよ。大きくもなっていないし、僕は小さいっすよ」
Q:もちろん、筋肉をたくさんつけようとか、身体を大きくしようとするタイプではないと思いますが。
「あの、そこはトレーニングをして、ケガが多かったところを良くできているとは思いますね。体重も増えていないですし、今は食事で小麦を抜いたりしているので、むしろ痩せています」
Q:小麦を抜いているということは…
「グルテンフリーですね。それをやると感覚が変わりますし、気持ちも楽になったりしますね。基本、悪いものを身体に入れないようにして、体重も減っているんですが、良いものを摂って体重を増やすのが一番良いことなので。食事はずっと改善しているところです」
Q:それはいつ頃からで、以前からも少しずつやっていたような取り組みだったのでしょうか。
「興味はずっとあって、本格的に今年からやり始めて。体重も落ちて。それは脂肪がだいぶ減ったのかなとは思います。今年はコロナとかで自分のことを考えることが増えたし、本当に自分との戦いがあったという感じですね」
Q:今年のこの状況があったからこそ、腰を据えて取り組めたところがあったと。
「ですね。今年、大学生活で一番自分のためになった1年かもしれないです。気持ちの面で特に。本当にけっこう辛くて、キツい時期があったんですけど、でもそれを乗り越えて楽になれた、自分のためやったんやな、って気持ちになれています」
Q:単純にサッカーができない、チームでサッカーもできない、という辛さもあったと思います。
「そうですね。でもその期間でサッカー以外のことをたくさん学べたし、人間性のところであったりを学べた1年ですね。プラスになりました」
Q:純粋な勉強もしたのですか。
「勉強。このコロナ禍の中では、これからの自分に絶対必要な人に何人か出会うことができて。その人たちはやっぱり“感謝”であるとか、言葉を大事にすることであったり、人と人との関係性を大事にする人たちで、そういう人たちと話すことで自分の気持ちも楽になれたし、考え方が本当にガラッと変わったような感じです。成長できたな、って思います」
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