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赤鯱新報

【赤鯱探訪】田鍋陵太編②「サッカーを教えることも楽しみになってきた」

ピースユナイテッドFC
田鍋陵太 コーチ
(2012~2017 名古屋グランパス所属)

あれは昨年のクリスマスのこと。2021年の関東社会人リーグ昇格を決めた南葛SCから現役引退選手のリリースが発表された。選手の名前は田鍋陵太。名古屋グランパスでプロになり、西野朗監督の下では主力としてプレーしたサイドアタッカーだ。名古屋での最終年となる2017年はシーズン途中で熊本に期限付き移籍をし、翌年からは地元の東京に帰って社会人リーグに戦いの舞台を移していた。その時から普段は営業社員として働き、サッカーとの二足の草鞋を履く生活を続けてきたが、この度、現役生活にピリオドを打つことになった。名古屋在籍時は“おバカキャラ”としても愛された男は引退後の人生をどう考えているのか。今回は筆者も驚きの変貌を遂げた、野心家・田鍋陵太の姿に読者の皆さんも驚いて欲しいと思う。

赤鯱探訪 鍋陵太編②「サッカーを教えることも楽しみになってきた」

Q:話を整理しますと、今後はまず正社員としての仕事と、スクールコーチを掛け持ちでやるというのがメインになってくる。
「今はまだスクールコーチとしての収入はないですし、あくまでも僕の職業は営業の社員。コーチもユニフォームの制作仲介も、それぞれに協力しているというだけです」

Q:そのコーチをしているチームについて教えてください。
ピースユナイテッドFCというチームで、今は府中を拠点にやっています。その理事がズミさんの弟さんで、最初はアドバイザーのズミさんが教える話だったのが、ティアモ枚方の監督になったので関西からは行けないと。だから東京で誰かいないかということで、僕に連絡が来たんです。このチームってけっこうすごくて、ズミさん以外にもアドバイザーに巻誠一郎さんや阿部(翔平)ちゃん、長谷川太郎さんなんかもいるんです。錚々たるメンバーだよね(笑)。そういう意味でもしっかりとしたクラブで、これからチームを大きくしていきたいという考えにも賛同したこともあります」

Q:子どもたちにサッカーを教えるというはどうですか。
「難しいね。難しい。伝わらないんですよ、言葉をちゃんと選ばないと。今は比較的高学年の、4年生から6年生を教えているんですけど、それでも伝わらないことが多くて丁寧に練習を教えてあげないといけない。だって、普通のパス練習でマーカーを置いて、二つに分かれて『パスしたら移動して』って言っても通じない。ちょっとびっくりしたんですけどね。『どこに移動したらいいですか?』って聞かれて、『出した方向でいいよ』って。わかる子もいるんだけど、それではわからない子がいるから、全部の練習に対してしっかり説明してあげないと進んでいかないし、ちょっと目を離すと遊んじゃう子もいたりする。でもそこは厳しくやろうというクラブでもあって、そういう子は帰らせてもいいと言われてる。それにサッカーだけでなく人間として成長してほしいチームなので礼儀にも厳しいし、話を聞かない選手には怒って帰らせてもいいと。そこで親との話になるならクラブが対応するって、そこまで言えるくらい軸としての人間教育をしてくれとも言われていますね」

Q:クラブの方からこういうことを教えてくれ、ということはあるんですか?
「チームはパスサッカーをしたいということがあるので、ちょうど自分も風間さんとやっている時期があったからそういう流れの教え方をしているところもあるかな。小学生から全部戦術だパスだと言うのは良くないから、パスサッカーをしながら好きなことをやるところはやりなさい、がんじがらめにはせずに、自分の長所が出せるポイントにいるなら好きなことをしなさい、という」

Q:田鍋さん自身としてサッカーについて教えたいことはあるのですか。
「小学生だから、やっぱり自由にやってほしいところはあります。自分も自由にやらせてもらっていた方だから。小学生からあーだこーだ言われるとパニックにもなるし、疲れちゃうと思うんですよ。多少は技術なども教えるけど、ゲームになったら自分の好きなプレーをどんどん出していく。そうじゃないと伸びないし、悪いところを指摘してばかりではダメ。良いところを伸ばしていって、中学生以降に悪いところは改善していけばいいと思っているから、小学生はあまり良いところをどんどん伸ばしていけ、と言っている」

Q:それは自分もそうやって指導されてきたからですか? 三菱養和などで。
「そうそう、養和なんてなおのことそうですよ。自由なサッカーだから。ああやれ、こうやれ、っていう指導は大して受けてこなかった。そこはけっこう見習うところで、僕もそういうスタンスで行きたいと思ってる。もちろん技術はちゃんとしてなきゃダメだからそこはしっかり教えるけど、自分がやりたいプレーをどうやったらできるかというのを考えさせたいと思う。あとは自分で好きなプレーをやってください、と。あまり言いすぎてもいけないから、全部シンプルに伝えるようにしています」

Q:今の小学生は上手いですか。
「上手くはないかな(笑)。小学校4年~6年生を教えているけど、自分たちが養和で同じ頃の方が全然上手かったよな、って思っちゃう。そもそも技術が全然違うし、今のスクールはボールをしっかり蹴れない子もまだいるから。できる子もいるけどね。そこをどうやって改善していくか、というのも面白いです。完成された子なんて一人もいないから、いかにこの子たちを上手くしていくか、引き出していくかというのはすごく楽しみになってる」

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