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赤鯱新報

【トピックス】奇しくも“プロvsアカデミー”の構図となったエリートリーグ2節は1-4で敗戦。名古屋には懐かしい顔ぶれも。

世界遺産の三保の松原も近く、松林が印象的な清水の練習場。あたりにはトンビの声も高く響いていた。

本日5月10日、清水の練習場グラウンドでエリートリーグの2節が行われ、名古屋は前節同様にアカデミーの選手を中心としたメンバーで試合に臨んだ。ただ今回は関東圏に近い試合会場ということもあってか、メンバーには3人の練習生が名を連ね、ともにスタメン出場。FWに村上千歩、サイドハーフに杉田将宏、そしてセンターバックに井上詩音と懐かしい顔ぶれが加わり、布陣は何やら“名古屋アカデミーハイブリッド”の趣に。しかし相手の清水はU-21枠を含めてスタメン全員がトップチームの選手であり、ヴァウド、ウィリアム マテウス、竹内涼、金子翔太などJ1でもスタメンを張るクラスの豪華なメンツがピッチに並んだ。トップは後藤優介と指宿洋史というこの対戦には反則級のタレントもおり、名古屋U-18にとってはなかなかに試練の90分となった。

練習生として参加し、ゲームキャプテンとしてキャプテンマークもつけていた杉田将宏。無尽蔵の運動量は健在どころか磨きがかかりまくっていた。

先に白状しておくと、直前に行われていた相馬勇紀と森下龍矢のオンライン会見の作業に手間取り、前半開始から15分は見られていない。グラウンドに到着するとちょうど先制点を奪われた直後で、真っ先に目に飛び込んできたのはヴァウドの姿。本当にこのメンバーで対戦しているのだな、と思うと同時に、このエリートリーグの“使い方”は各クラブそれぞれなのだと再認識した。前節の横浜FMはアカデミー中心で同日に行われた浦和との2節を戦っており、清水は前節もトップチームの選手の調整の場としての活用法を見せていた。名古屋はアカデミーを軸に構成し、監督も吉村圭司U-18コーチに任せて育成の意味を強く打ち出している。そうした思惑も重なって名古屋はU-18プラスアルファのチームで清水のトップチームと戦うことになったが、そこまで悪い試合にはスコアほどにはならなかった印象だ。

前半終了間際、ゴール前のこぼれ球を村上千歩が左足で流し込んで1点を返す。

悔しがる清水の選手たちを前に、名古屋の選手たちは村上千歩を祝福。

杉田将宏も駆け寄ってグータッチ。井上詩音も笑顔で待ち受ける。何か熱いシーンだった。

前半は1-2。先制され、追加点もサイドを崩され阻み切れなかったが、終了間際にゴール前の混戦を練習生の村上が粘り強く左足で流し込んだ。真鍋隼虎は「千歩くんとは上手く縦関係を作ってプレーした」と話し、常にFWがDFラインの背後を狙いながらスペースを生み出すことで清水に対抗。攻撃がつながらなくてもすぐさま切り替え、前線からプレッシャーをかけて前向きに試合を進めていったことには吉村コーチも手応えを感じていたようで、「自分たちのプレッシャーを非常に嫌がっていた印象を受けていた。後半は最初からしっかりやろうと話をした」と指示。後半開始早々にも右からの豊田晃大のクロスを村上がポスト直撃のボレーシュートにつなげるなど、アグレッシブな攻撃の速さは見せられた。

豊田晃大のクロスをポスト直撃の強烈なシュートにした村上千歩だが、外れて頭を抱える。

だが名古屋にはシンプルなミスも多く、リズムに乗りきれないところがあったのも確かだ。特に組み立ての際のパスミスなどは散見され、そこをプロは見逃してはくれない。徐々に押し込まれ、ダイナミックな展開にも振り回された中ではPKも献上し、とどめにはサイドチェンジからの個人技で4失点目を食らった。後半になって名古屋は選手交代も使って流れを変えに行ったが、体力差、駆け引きの差は重要な局面ほどに顕著であり、最後は余裕をもって試合をコントロールされたところも。吉村コーチ、真鍋ともに悔しさを口にした“大敗”は、選手たちの意識とプレーに今後どのような刺激となって表れてくるか。1-4の敗戦はれっきとした公式戦の黒星であり、だからこそ強く選手たちの成長欲に刻まれもするだろう。

1-4で敗れた名古屋。アカデミー中心だからと言い訳はできないが、選手たちにとってはその悔しさが大きな糧になる。

次節の日程もまた不明だが、トップチームとの試合を経験し、エリートリーグの意味合いはまた一つ明確に、色濃く感じられるようにもなった。名古屋も次はトップチームの若手などが参加すれば…と期待しつつも、どんな状況でもこの機会は有効活用することができる。今回は清水に大敗し、良い経験を若者たちは得た。「やるからには選手たちが自分のものにしてほしいし、次のステージを勝ち取ることをより強く感じてもらいながら、このエリートリーグを戦ってほしい。そしてグランパスのこの大きなエンブレムを付けて戦うという誇りをしっかりと感じてもらいながら戦ってほしい」。吉村コーチの言葉が、名古屋にとってのエリートリーグの戦い方を、過不足なく表している。

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