赤鯱新報

【クラブニュース】2年ぶりの開催!「鯱の大祭典」「大名古屋展2021」合同オンライン記者発表会レポート

会見の最後にはフォトセッションも。柿谷曜一朗と武田洋平が、ユニフォームとボールを持って撮影に応じる。

本日6月1日、名古屋市緑区の竹田嘉兵衛商店を舞台に、「鯱の大祭典」「大名古屋展2021」の合同オンライン記者発表会が行われた。世情に基づきオンラインでの会見となった本イベントは2年ぶりの開催。発表会には名古屋グランパスの小西工己社長、ビームスの設楽洋社長、河村たかし名古屋市長、今回のスペシャルユニフォームのモチーフとなった有松絞りで高名な竹田嘉兵衛商店の竹田嘉兵衛氏らが出席し、ユニフォームのモデルとして柿谷曜一朗と武田洋平も登壇した。

「鯱の大祭典」「大名古屋展2021」合同オンライン発表会の冒頭で挨拶する小西工己社長。「愛知の祭りを豊田スタジアムに結集させる」と興味深いアイデアを披露した。

有松絞りの浴衣に身を包んだ小西社長は、「人と人の社会的な距離がとられるにつれて、心と心の距離も少し離れてしまったのではないか。今こそ、人と人のつながりを感じる、また新しいつながりを作るために」とイベント開催に踏み切った理由を話した。古来、夏祭りには疫病退散の願いも込められていたとも。コロナ禍において各地の祭りが中止、縮小されている中、今回のスタジアムイベントとしては「愛知の祭りを豊田スタジアムに結集させる」という試みもあると言い、2年前の大祭典とはまた違った趣の催しにもなっていきそうだ。また前回と同様にビームスデザインによる鯱の大祭典スペシャルユニフォームも作成し、期間内4試合すべての来場者に配布するとのこと。それだけでなくホームタウン各市や自治体、商店街などでも着用をしてもらい、愛知・名古屋を真っ赤に染めたいと宣言。「明日への活力と希望に満ち溢れた愛知の夏にしていきたい」と、締めくくり、久々の大規模な試みに意欲を見せた。

鯱の大祭典スペシャルユニフォーム

オンラインでの参加となったビームスの設楽洋社長。有松絞りの魅力を若い世代に伝えたいという思いも込めて、今回のスペシャルユニフォームのモチーフを決めたと説明。

「大名古屋展2021」を開催するビームスの設楽社長はスペシャルユニフォームのコンセプトについて、「互いの想いをかけ合わせることで大きなエネルギーを生み出そうと思っている」と前置いた上で、日本遺産である「有松絞り」にモチーフを決定。武士の鎧に似た「鎧段絞り」をイメージした大胆なデザインは袖に絞りらしいアクセントが入るなど見どころも多いものとなっている。実際に着用して登壇した柿谷は「シンプルにかっこいい。赤と白は好きな色」と気に入った様子で、黒とゴールドの配色となったGKユニフォームを着た武田洋平は「感動しました」と感無量のの一言。「僕だけが知っている愛知の魅力」という質問には難儀していたが、クラブハウス近くの喫茶店を挙げて「あそこのから揚げがおいしいんですよ…」。隣りで「それオレやん!」という声が聞こえたが、まあそれは良しとしよう。前回の鯱をモチーフにしたデザインとはまた違った魅力のあるユニフォームは、どんな結果を選手たちと刻むのか楽しみである。

有松絞りの竹田氏は「鎧段絞り」はかつて尾張徳川家が手綱を五代将軍綱吉に献上し喜ばれたことから、以来歴代の将軍に手綱を献上し続けたエピソードを披露。由緒正しい柄を取り入れたことで、名古屋の戦いにも何やら後押しが増えた気にもなる。イベントでは協賛した各企業とのコラボアイテムや、中日ドラゴンズのドアラ、名古屋グランパスのグランパスくん、トヨタ自動車ヴェルブリッツのライガーによる告知などもあり、あっという間に予定の1時間が終了。柿谷は「みんながいろいろなところで闘っている中で、自分たちもピッチで全力で戦っている姿を皆さんに届けられたら」と意気込みで締めた。大祭典の前には天皇杯とACLがあり、河村市長に「アジアで1位を。名古屋と日本のファンを盛り上げてもらって」との猛ゲキも受けていたが、良い結果を受けて2年ぶりの鯱の大祭典開幕を飾りたいところだ。

reported by 今井雄一朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ