赤鯱新報

【今こそ借りたい“先人の知恵”:小川佳純が語る、ACL経験談】前編: ACLは手探りの部分が多い、考えることの多い大会である。

いよいよ目前に迫ってきた9年ぶりのAFCチャンピオンズリーグ。あの頃とはレベルや質、大会開催の方式もずいぶんと違ったものにはなっているが、それでもアジアで戦うということの意味、Jリーグとの違いには変わらぬものがそこにはあるはず。そこで今回は名古屋グランパスが過去3度出場しているACLすべてで試合経験のあるクラブOB、FCティアモ枚方の小川佳純監督に10年前の経験談を聞いてみることにした。「まずは楽しんでほしい」と後輩たちに語った小川監督が語る、アジアでの戦いの注意点とは。

【前編】 ACLは手探りの部分が多い、考えることの多い大会である。

Q:名古屋はACLに3度出場、すべてグループリーグを突破しています。単純にJリーグとACLの違いをどこに感じていましたか。

「やっぱりJリーグは長丁場のリーグ戦で、1試合、1試合の重みが違うというか。予選リーグから決勝トーナメントというレギュレーションはカップ戦ではあるんですが、アウェイの試合は海外でやるわけで、ホームとアウェイの差はカップ戦以上に感じるものでした。相手の情報にしても、選手の情報、チームの情報、戦い方の情報もまったく自分たちが普段手に取ることのない情報を持った相手なので、そういう部分で難しさはあって、逆に優位に働く部分もありましたね。お互いにそこまで相手のことを知らない状態で戦わなければいけないので、そういう部分は難しさと言えば難しさだし、そこを逆手に取れば上手くいくし、という大会なので。ちょっとJリーグとは戦い方も、予選リーグ、決勝トーナメントという考え方も変えなければいけないんですが、僕はそれが楽しかったです。好きでした」

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