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赤鯱新報

【名古屋を見つめる冷静な視点:増川新報】第1回前編:ACLからの流れ、そして鳥栖戦前半

2005年から2013年までの9年間を名古屋で過ごし、2010年にはチームのリーグ初優勝に大きく貢献。同年のベストイレブンにも選出された名CBである増川隆洋さんが、この度「赤鯱新報」の“論説委員”として月に一度、その冷静な視点から見た名古屋グランパスについて語ってくれることになった。現役時代はその体格を生かしたパワフルな守備だけでなく、クレバーな戦術眼と試合の流れを読み、分析する力でもチームに多くをもたらした頭脳派は、フィッカデンティ監督率いるチームをどう見ているのか。第1回となる7月は、唯一のリーグ戦であった鳥栖戦にフォーカスしてお届けする。(第1回は全3回でお届けします)

前編ACLからの流れ、そして鳥栖戦前半

Q:さて今回から増川さんの連載が始まります。基本的なコンセプトは月に一回、その月のグランパスについていろいろと聞かせてもらえればと思うのですが、まずACLはどのぐらい見ていましたか?

「最初の2試合くらいは見てましたかね。家事をしながら(笑)。その他の試合は時間帯もあって、仕事との兼ね合いでハイライトのみになっていたりはしましたが、最初の2試合がかなり大味だったこともあって『このままいくんだろうな』という感覚でもありました」

Q:思ったより相手も強くなかった印象は確かにありましたね。

「いや、僕たちの時のACLはオーストラリアのチームもいたりして、力関係も五分五分のところでやっていたところがありましたからね。あまり大勝するということもなかったですし、今回はタイとか東南アジア系の国のチームもいましたし、韓国のチームにもけっこう苦戦するかなと思っていたら最初の対戦でかなり上手く勝つことができて、逆にあれ?となりましたからね。でも浦項はメンバーを代えて臨んだ6戦目には質を感じました。連係面を見てもグループ内の他のチームに比べて良いし、ハイライトを見ているだけでもそれは感じました。力のあるチームだと。あとはまあ、あの雨の降り方ね(笑)」

Q:結果的に中2日の6連戦でもフル出場の選手がいたのは驚きでした。

「吉田豊(ほぼフル出場)、中谷、稲垣、でも監督としてはそこはベースとして絶対に外せなかったということなんだろうね。日本に帰ってきてからも継続して使われているし(笑)。ただそれ以外ではリーグ戦に絡んでいなかった選手が何人か試合に出ていたし、結果として勝っていたのは良かったことなんじゃないかな。阿部くんしかり、宮原くんしかり。宮原くんは良かったよね。結果も出て、自信にもなっただろうし、続けるというのは一番コンディション上げる意味でもメンタル的にも良いものだから」

Q:帰国してからはまず天皇杯3回戦がありました。雷雨で中止にはなりましたが、鳥栖戦を見据えた選手たちは日本のレフリングにアジャストしたい気持ちもあったようです。

「なるほど、確かに日本と海外では審判は違う。対戦相手の感覚からして違うからね。緩いというか、守備の緩さ、連係面でも日本人のようにカチッと連係してこない。そういう意味でのやりやすさはあったと思う。日本のチームはやっぱりしっかりオーガナイズされて、一つのボールの動きに対しても反応してくるから、帰ってきてそのやりづらさは出てくると思う。オレもそれはやっていて感じた。ACLはパスは通しやすい、だけど1対1はガチガチくるから大変。一方で日本は一つひとつコースを切ってくるからパスは出しにくいな、と思ってやっていた。ACLのチームが相手だとパスコースがよく見える。日本のチームはそこを閉じてくるし、ボールの動き一つに対してしっかりついてくる。ACLの審判もやっぱり感覚が違うし、あとはイエローカードが出やすいか出にくいか。その点で言えば日本の方が出やすいのかもしれない。ラフなプレーについては特に」

Q:そこに隔離生活が加わっての戦いだったわけです。鳥栖戦もアウェイなのにバブルは継続されているというあまりない状況での試合でした。

「チャーター機での移動は気分も良いものだったかもしれない。バスにしてもそうだけど、どこかで解放されることがないのが一番きついだろうね。ちょっとコンビニに行く、ということもできないし。散歩もできない。ホテルの中でどこまで部屋以外を動き回れるかは知らないけど、しんどいと思う。身体が固まったままになってしまうだろうし」

Q:食事も弁当が部屋に届けられるシステムでした。

「他の選手と食事を摂ることもできないのか…それはキツい。ホテルに缶詰めにされても他の選手たちと話していられたりするならいいけど、それもないのはキツいと思う。よく耐えて、勝ちきってきたよね」

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