赤鯱新報

【名古屋を見つめる冷静な視点:増川新報】第4回後編:ルヴァンカップ決勝をどう見たか。

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増川新報第4回・後編
ルヴァンカップ決勝をどう見たか。

Q:いよいよルヴァンカップ決勝の話を。なかなか厳しい条件で迎えた決勝でしたが。
「ただ、天皇杯で負けたぶん、決勝では勝つんじゃないかと思っていたところもあった。そういうパターンでもありそうだなと」

Q:確かにC大阪は水曜日にターンオーバーしたメンバーで、しかも快勝してしまうというところに難しさはあったかもしれません。
「難しいよね、天皇杯よりもルヴァンカップだったのか、それとも天皇杯は天皇杯で、という考えだったのか。そこに名古屋はテンションを上げてきた。難しいよ、このチームマネジメントは。絶対に答えは出ないからね。監督さんも育成が長い人で、もちろんコーチとして色々見てきたんだろうけど、自分が決めるとなった。すごく良い人だということは聞いているし、チーム全員のモチベーションを下げないようにしたいということもあったのかもしれない」

Q:決勝に出たメンバーは普通の試合間隔で、しかも前の試合で横浜FMに良い勝ち方をしてもいました。
「確か公式戦で連勝していたんだよね。ただ回復は間違いなくできるけど、テンションとしては難しかったのかもしれない。試合があるのに出ていないという感覚もあるから、選手としては微妙なズレもできてくる状況ではある。名古屋のメンバーは試合を続けていたから、そのまま試合に入っていったところもある。…難しいね、アレンジメントの部分というのは。そこですごく差が出たのかもしれない」

Q:それともう一つ考えられるのは、横浜FMに勝ったこの決勝でのC大阪のメンバーは、ガンガン来る相手に対してカウンターをはめていったところがあって。インテンシティで横浜FMとの真っ向勝負に勝ったような試合でした。ただ、名古屋はそういうチームではなかった。

「名古屋は出てこないからね。こっちだから(と言って両前腕を顔の前で合わせる)」

Q:そうそう、“肉のカーテン”です(笑)

「おっ!さすが同い年(笑)。小学校の時かなあ」

Q:キン消し集めてましたからね。

「集めてた、もちろんだよ!(笑)。めっちゃ持ってたよ」

Q:臭いんですよねえ(笑)

「そうだっけ?(笑)。意味なくあれで遊んでたなあ」

Q:C大阪はその“肉のカーテン”を突き破るためのFWの構成ではなかったな、と思う部分があるわけです。

「そう、オレもそれは思った。若くて躍動感があるけど、パワーがなかった。武器はあるんだろうと思う。加藤くんはシュートが上手そうに見えるし、山田って子はまだまだ若いけど、サイズがあって走れる。同じタイプの組み合わせだったと思うけど、結局、あんなカチカチに守っている相手の真ん中をズドンと行くFWではなかったと思う」

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