【サッカー人気4位】選手層は厚いが狭い 打開策の少なさが浮…

赤鯱新報

【赤鯱探訪】花井聖編① 「名古屋時代は未熟さを感じながらプレーしていました」

マルヤス岡崎FC
花井聖
(2008~2011 名古屋グランパス所属)

2022年、“最高傑作”と呼ばれた男が愛知県に帰ってきたことは知る人ぞ知るところ。小学生の頃から名古屋の育成組織で育ち、高校2年生でトップチームの合流した天才MF、それが花井聖である。年代別の日本代表にも選ばれ、順風満帆でトップチームに昇格した逸材を待っていたのは、思い描いていたキャリアになかなかアプローチしていけない苦労の日々。「オレ、なんでこんなにメンタル弱いのかな」と思い悩みながら名古屋を出た男しかし、その後も地道なプロキャリアを歩んで33歳となる今季も現役としてのシーズンを送っている。「12月を楽しみにできる1年にしたいですね」。自信に満ちあふれる今の花井に、その濃密なキャリアについて聞いた。

赤鯱探訪・花井聖編①
「名古屋時代は未熟さを感じながらプレーしていました」

Q:まずは現在のことからうかがっていこうと思います。どうですか、マルヤス岡崎でのシーズンここまでは。
「今まではJリーグの方でプレーさせてもらって、今年から初めてJFLという舞台でプレーさせていただいているんですけど。チームには本当に良い選手もたくさん揃っていますし、毎日競争心がある中で切磋琢磨しながら楽しく、厳しくやれているなという感じです」

Q:Jリーグとの違いはどのような点で感じますか?
「そうですね、まず環境が大きく違います。練習場もマルヤスが普段練習しているところはハーフコートぐらいのピッチの広さでやっていますし、練習着などの洗濯も自分でやりますし、そういった環境の違いはいろいろ感じています。でもサッカーの面にかんしては相手は違いますけど、僕らがやっているサッカーというのはJリーグの頃と変わらず質の高い、監督もすごく経験と実績のある方なので、良いサッカーをできています。サッカーの面ではそこまでの違いを感じずにやれていますね」

Q:チームメイトのレベルというか、周囲の選手たちの能力は、入る前とのギャップはありましたか。
「正直、知っている選手もほとんどいない中で練習をしてきたので、それほどイメージはなかったんです。でも実際にやってみると、Jリーグでも普通にやれるんじゃないかな、という選手が何人もいますし、実際にJリーグで活躍してきた選手たちもいます。思ったより良い選手が多いな、という印象でいます」

Q:トレーニングマッチなどを含め、試合のレベルをどう感じていますか。
「やっぱり上のカテゴリーと比べてしまうと、ちょっと緩いと感じるシーンはありますし、相手が弱いというわけではなく、でも物足りないと感じる場面はありますね。ただ、そこに合わせずに自分たちのサッカーをやっている結果が、今けっこうダントツというか、2位に差をつけての首位にいられているのだと思っています。そういう周りの環境を気にせず自分たちのサッカーをやれている感覚はあります」

Q:そもそも昨季までJ3の富山でプレーしていて、契約満了の後にマルヤスを選んだ経緯はどんなことがあったのでしょうか。
「そうですね、1月に入ってからもJリーグのチームを探していたんですが、チームがなかなか決まらなくて。そこで何年か前からずっと、マルヤスさんは気になる存在だったんですね。いつかは地元に戻ってサッカーをしたいな、という想いもあったので、時期は少し早くなりましたけど、1月入ってから少しして、マルヤスでのプレーを決めました。今年33歳ですし、どこか遠いところでサッカーで給料をもらえない状況でやるぐらいなら、地元で、知っている人もたくさんいて、家族もいる愛知県で、元気な姿を見せるという意味でも。ここでやるのも価値があるかな、と思って、少し早めですが、決めました」

Q:マルヤスが気になっていた、というのは何か理由があったのですか。
「知っている選手も少し前まではたくさんいて、話を聞いていたりもしていたんです」

Q:ああ、津田選手とかですね?
「あ、そうですね。杉本(恵太)さんもいらっしゃいましたし、でもグランパス出身の選手ってそれぐらいか。まあ、そういう人たちの話もあって、前から気になっているチームではあったんです。知っている選手には『どうなの?』って話を前から聞いていたので、実際に話をいただいて、すごくしっくりきたというか。そんなに違和感なく、身近に感じることができていたので。それも決め手になりましたね」

Q:今季のマルヤス岡崎の特徴や、どんなスタイルを持っているかを教えてください。
「今の監督は本当にボールを大事にするサッカーを主体にしているので、本当にボールを失わないサッカーで、やっていて楽しいですし、観ている方も楽しいサッカーを目指しているので。まだまだ完成度については、監督も言っていますがそこまで高くないので、これから高くしていければ、もっと強いチームになっていけるかなという印象ではいて。本当にJ2、J3で長くやっていましたけど、おそらくもう少し完成度が上がれば、そこでもやっていけるんじゃないかな、というぐらいのレベルの選手も揃っています。まあ、天皇杯では中京に負けてしまいましたが、そこで上がれていればFC岐阜やガンバとやれるチャンスがあったので、そこでどれぐらいやれるかというのは見てみたかったんですけどね。松本とかと練習試合をやっても前半だけで5-0にできたりもしているので、そこまで悪くないかな、という印象ではいます、今は」

Q:その中で自分がプラスアルファとしてチームに加えられるものは何だと考えてプレーしているのでしょうか。
「そうですね、練習とかを見ていてもみんな上手くて、上手いなって思える選手がたくさんいるんですけど、試合になるとその普段通りのプレーができない、ということがあります。それは若い選手が多いということもありますし、すごく自分が感じる部分です。僕のようなある程度経験のある選手は試合に出て、いつも通りのプレーができるというのも一つの強みだと思うので、そういうところでみんなが上手くいっていない時にゲームを落ち着かせたりだとか、ミスしないでしっかりパスをつないだり、たまにスルーパスを出したり。点を決めたり。そういうことができるのが自分の強みだと思っているので、そういうところを示していければいいかなと思います」

Q:ポジションについてはどうですか。今やっているポジション以外にも、興味のあるポジションはありますか。
「今はボランチをやっているんですけど、例えばセンターバックをやったり、いろいろなポジションをやっています。試合に出られればどこでもいいというか、センターバックだとちょっと守備ができないので不安はありますけど(笑)。試合に出られるならどこでもいいかなという感じではあります」

Q:少し話題を変えますが、やはり名古屋時代の話をお聞きします。下部組織時代も含め、名古屋での自分はどう振り返りますか。

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