フットボール・ダウンアンダー

“持っている”男・本田圭佑は果たして“優勝”できるのか?【コラム/タカの目 その1】

Photo bY Tadasu Harada

いよいよ、レギュラーシーズンの優勝争いが佳境を迎えた豪州Aリーグ。先週末には第22節が行われ、日本のファン注目の本田圭佑のメルボルン・ビクトリー(以下・ビクトリー)は、アウェーでの首位パース・グローリー(以下・パース)との天王山を制して、“優勝”争いに踏みとどまった。

この試合前段階の順位表を見ると、22試合を消化して3位のビクトリーと首位パースとの勝点差は10。もし、負けていれば、その瞬間にシーズン優勝の目が無くなるというまさに瀬戸際だっただけに、この直接対決の勝利は余りに大きい。勝点3以上の大きな意味を持つ勝利だった。

この試合に本田は、カンボジアU-23代表を率いてのインターナショナル・ブレイク明けで直接、敵地に臨んだ。実質“監督”としての激務から、今度はチームの大黒柱として臨む天王山へと、移動しながらモードを切り替える必要に迫られ、気が休まる暇もない。

同じ期間を豪州U23代表として戦ったチームメイトのDFトーマス・デンは、今後の過密日程も考慮したうえで、先発を回避されたが、チームの顔である本田はそうはいかない。精神的にも肉体的にも疲労を残しながらも、パースでの決戦に備えた。

大事な試合の結果は既に各メディアが伝えたとおりで、ここでは詳細を記さない。

実は、この試合、本田には彼自身の“持っている”度をさらにアピールできる絶好の機会があったのだが、このことを本人は知っていただろうか。

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