バスケットボール・クラッチ

安齋HC、田臥勇太、ライアン・ロシター、栗原貴宏、渡邉裕規 「2018.10.13富山戦 試合後コメント」

2018.10.13(日)

〇栃木ブレックス 85 × 富山グラウジーズ 80

 

?試合後のコメント

富山 ドナルド・ベッグHC

昨日よりも選手の競争心、熱いものが伝わってくる試合だった。昨日より正確にバスケットをやっていたし、リバウンドのアドバンテージがあったところは満足している。ただ、ターンオーバー(TO)を起こすことで自滅してしまった。自分たちのチームとしてはステップアップするいい機会だったと思う。ここから経験を積んでチームとして成長していきたい。今日のようなバスケットをやっていければどんどんいいチームになっていくと考えている。

第3Q最初で4つぐらいTOが起こってしまい、そこでフラストレーションがたまっていたので指示をした。選手の中でミスコミュニケーションがあったのではないかと感じた。このTOが相当痛かった。逆に第4QTOが一つだけだった。

―どのようなチームを作っていきたいと考えているか。

私は日本でコーチするのは9年目。自分としてはいいディフェンスをするチーム、リバウンドをしっかり取るチーム、遂行力のあるチームに仕上げていきたい。

―後半パス回しが多くなり、攻撃がスミス選手に頼りがちになってしまう場面があったが。

第3Qの始まりに栃木はすごくいいディフェンスをしていた。そうしたディフェンスの姿勢がこっちにも強く影響してTOを起こしてしまった。スミスに関してはオフェンスのカギになる。彼はいいパッサーでもある。第3Qでフラストレーションをためるシーンもあったがチームとしては何とか乗り越えて、勝てるチャンスもあったので、そこは満足している。

―ゲームメークの面で、宇都選手に求めるもの、および評価は。

直樹に関してはコントロールしてほしい部分もあるが、オフェンスもディフェンスも継続的にやってもらいたい。彼自身もチームの中でどうプレーしたらいいのかと勉強中なので、今そのプロセスの中で頑張っている途中。リーグの中でもいいポイントガードなので、良くなっていくと信じている。

 

栃木 安齋竜三HC

難しい試合になるというのは、試合前から思っていた。富山のディフェンスは昨日より激しくプレッシャーがあった中で、前半は重い展開になってしまった。第3Qで走り合いになって、点の取り合いでもいいから、最終的に走って体力的に勝るという状況を作れればいいかなと思った。それが最後の局面でのディフェンスとオフェンスにつながったと思う。選手たちは、2日間とも強いチームに対してチームルールをしっかり守って激しくディフェンスしてくれたと思う。

―第3Qに入る前の指示は。

前半は重い展開だったが、昨日と比べても取られている点数はあまり変わらなくて、どちらかというとオフェンスでのシュートが入らないことを引きづり、それがディフェンスに影響していた部分があった。自分たちのやるべきことをしっかり我慢しながらやって、シュートは外れてもオープンになったらどんどん打っていくというのが今シーズンのルールなので、そこは自信を持ってチームバスケットをしようと言った。

―田臥選手の存在とは。

若い選手はその日の調子の善し悪しで影響が出てしまうが、そこを彼が引っ張って行ってくれたことが勝ちにつながった。

―注意していた選手は。

全員。規律のあるチームなので。ピック&ロールがすごく多いので、そこの守り方を徹底させて、うちのバスケットしたいと思っていた。

―田臥選手のいない時間帯をどうするのかというのが課題のように見えたが。

今日はたまたまだと思う。今日はそういう展開だったが、今シーズンはプレシーズンからずっとナベも誠司も山崎も、今サブで出ているメンバーはいい働きをしてくれているし、逆に彼らがゲームを持ってくる試合もある。全部の試合がそうなればいいが、選手によっては調子の悪い日もあるし、体が重い日もある。そのムラは直してほしいとは思うが、自分たちのやるべきことは分かっていると思うし、そこは信頼している。組み合わせもあるが、勇太が出ていないからどうとか、そういうことはない。

―すぐに東京戦だが短い期間の中でどう対応していくか。

一番はコンディション。水曜日の試合もあるし、今シーズンは外国籍選手のプレータイムも長くなっているので、そういう中で何をしなければいけないのかと言ったら、コンディションを整えること。試合に入れば、自分たちの決めたルールをしっかり守り徹底していけばいい。

―今シーズンはこれまでターンオーバーが1桁で、後半になると少なくなっている。

ターンオーバーをするとそれが全部トランジションにつながってしまうので、そこだけはしっかりチームとして守っている。強いチームとやるとプレッシャーが強くなったり、競ったゲームになった時に、判断力を失わなければある程度ボールをキープできる選手もいる。ターンオーバーさえ起こさずにいいオフェンスを続ければいいゲームができると思う。

―追い上げられた時にターンオーバーなくいいシュートが打てていたので、そんなに心配しなかったということか。

いいシュートを打っていれば、それでいい。昨日は入って、今日は入らなかったということ。それでもいいシュートを打ち続けて、それで最後にナベがいいシュートを2本決めてくれたので良かった。

 

ライアン・ロシター

前半、ハーフコートのシチュエーションになることが多く、もう少しアグレッシブにテンポを上げていかないといけないと思ったのでアグレッシブに攻めた。

―ここまで4連勝と調子がいいが。

勝てているというのはいいことだし、負けて学ぶより勝って学べた方が当然いいと思う。ただ、成長しなければいけない部分はまだまだたくさんある。この4連勝は過去のことなので、忘れて、次の試合に向けて準備していきたい。

―前半は相手にテンポを落とさせられた試合になったが、今日は、そういった展開になっても勝てるヒントになったのでは。

ペースも自分たちのディフェンス次第だと思っている。前半は相手チームに点を決められて、外からボールを出して展開が遅くなるので相手のディフェンスもセットされてしまうし、いかに自分たちが激しいディフェンスをやっていくかというところだと思っている。

 

渡邉裕規

―今日の試合の総括を。

簡単ではなかった。ホームで勝てたということが一番うれしい。練習してきたことができた。

―終盤に連続得点を決めた。これは渡邉選手がシュートを決めるということが決められたプレーだったのか。

相手がゾーンディフェンスだったのでエンドスローのフォーメーションとしてあるオプションなので、それがきれいに決まった。

―次(A東京戦)への課題は。

アーリーカップで負けているし、昨シーズンは1回も勝っていない相手なので、リベンジという気持ちは強い。対策を練っていきたい。今日に関しては、オフェンスでブレイクが出るなど良かった点が多かったので、こういう苦しい試合でも負けなかったということで、課題というより収穫の方が多かった。

―相手が前日の修正してくることに対し、こちらも対応ができたということか。

試合中に修正するということは、チームとしての力が試せると思う。やられる場面もあったが、そこにさらにどうアジャストするか。途中で軌道修正しても、自分たちのやりたいバスケットができるかというところを、今日は試されたと思う。内容も2日続けてチームプランの遂行力は高いほうだったと思うし、その上で勝てたので収穫だった。

―喜多川選手がいない中で、今シーズはチームとしての得点力が上がっていると思うが。

修平さんがいないのはもちろんでかいが、それをカバーできるぐらいの自信がみんなにはある。ケガで1シーズンプレーできないのは、本人もチームとしても残念なことだし、心が痛かったが、僕たちが結果を出すことが何よりだと思う。修平さんが6本入れるなら、みんなで6本入れるとか、そういうメンタルでやっている。修平さんの分は、攻撃力もそうだし存在感もそうだが、みんなでしっかり補っているつもり。

 

田臥勇太

連勝はそこまで意識せず、1試合1試合どう戦うかということが大切。昨日の試合をやって、相手がどうアジャストしてくるのか。それをこっちがどう対応するのか、いい部分をどう伸ばしていけるかということに重点を置いてやった。前半はなかなかリズムがつかめなかったが、どこかでリズムをつかむきっかけをつくらなきゃいけないし、それをつくるだけの集中力、チャンスを逃さないことを、チーム全員でどう共有できるかが重要。ホームゲームだとファンの皆さんがプラスアルファで力を与えてくれるので、離すべきところで離せたと思う。

15得点9アシストと、自信の活躍も目立ったが。

空いたら打つ。味方が空いたらパスするというシンプルなことができるかどうかという部分。引き続きやるべきことをやっていきたい。

―第3Qでギアを上げたように見えたが、意気込みとしてはどうだったか。

チャンス、きっけかけ、リズム、波をどう捉えるかという思いでやっているので、前半3点ビハインドで折り返して、離れかけたところでまた戻して折り返しだったので、後半に勝負をかけようと。どこで勝負をかけるかということで、結果的に第3Qで点数が取れたが、それはディフェンスがあってこそ。前半も各クォーター20点は取られてなかったので我慢してやれば何とかリズムはつかめるだろうなという思いでやっていた。それが第3Qで出たという形になった。

―第2Qで連続6得点を挙げたが、きっかけを作る中で、自分が行くから勢いがつくという意識があるのか。

状況によってです。ただ、どうリズムを作るかは意識している。僕が点数を入れたけど、チームの動きでああいう形になるわけなので、そっちのが大事。

―第3Qはアシストが際立ったが、得点に表れない部分で乗ってる感はあったか。

僕だけじゃなく、みんなが動いているから連動でパスが回るわけで、パスを出せるときもスペースをつくって空いたところにダイブして。ダイブしたら、ディンフェンスが寄って来たので、周りの選手がスペースを取って外に捌くなど、その連動が大事。その連動をつくるのは、ディフェンスでアグレッシブにやることが必要。

ファストブレイクが出るときっていうのは、ジェフがスティールしてくれた時だったり、タフショットを打たせてリバウンドを頑張って取ってくれた時が多い。それで勢いよく走れているので、それをいかに一つでも多く出していけるか。そうやっていけば、全部が動いているなという形になる。それを一つでも多く出せるかどうかというのが勝負の分かれ目だと思う。

―逆転されたときは、いいショットは打てているけど入らなかったのか、それとも連動性の部分がいまいちだったのか。

両方です。ボールを動かして、ズレをつくってシュートを打つという、その辺のことが後半、形になった。でも、試合中はあまり逆転された感もなかった。40分間の中では波があるので、逆転されたり離されたときこそ慌てずに、やるべきことを一つずつやって、後半に勝負できればと思っていた。

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