バスケットボール・クラッチ

安齋竜三HC「どういう状況になっても“芯のあるチーム”をつくっていきたい」(インタビュー)

 

8月10日発行のSPRIDE32号では、安齋HC(ヘッドコーチ)と田原選手のインタビューを掲載しましたが、スペースの関係で紹介することができなかった部分を補完して、編集し直しました。まずは、安齋HCのインタビューを。少々長いので、時間のある時に、じっくりとどうぞ。

 

個人の成長、責任感が向上した

―昨シーズンの結果については、どのように受け止めていますか。

最終的な目標である優勝には到達できませんでしたが、シーズンを通して見ると、プレシーズンの段階から全員が同じ方向を向いてプレーできたと思います。シーズン中にはいろんな事がありましたが、それでも安定的に成績を残せたことを考えれば、しっかりできた部分の方が多かったのかなと感じています。とはいえ、最後に勝つためにはまだ足りないところがあるので、それを今シーズンにつなげていきたいと思っています。

 

―シーズンを序盤、中盤、終盤と大きく3つに分けてお聞きします。まずシーズン序盤は、ケガなどによりプレーできる選手が限られました。

シーズンが始まる前に(喜多川)修平がケガをして、橋本(晃佑)を3番(スモールフォワード)で起用するなど、成長できた選手もいました。本来、プレータイムがもっと分散されるはずでしたが、プレーできる人数が少ないことで、一人当たりのプレータイムが増えました。その結果、個人の成長、責任感が向上した選手もいますので、そういう意味ではプラスもあったと思います。

(シーズン開幕前の)プレシーズンゲームの頃から、基礎的な部分やディフェンスもある程度作っていき、そこにプラスして新たな事を取り入れていきましたが、「大丈夫だな」という感覚があったので、人数が少なくてもやりたいバスケットはできるだろうと思っていました。ただ、“ディフェンスでプレッシャーを掛け続ける”という点は、少しマイナスになってしまう時期もありました。人数が少なくなると、そこはやはり難しかったです。

 

―シーズン序盤のこの時期に、ポイントにおいていたのは何でしたか。

勝つことです。

 

―それについては、ある程度、結果が出ましたね。

そうですね。開幕戦のライジングゼファー福岡はB2から上がってきたチームですが、開幕戦というのは難しいものがあるので、そこをどう乗り切るかということが一つ。次節の富山グラウジーズも警戒すべきビッグマンがいました。さらにその次の試合は201718シーズンに、僕らが一度も勝てなかったアルバルク東京との試合だったので、かなり重要視して臨みました。

プレシーズンである程度いい感触を掴めていたのに、シーズンの序盤で負けが込んでしまうといい感触がなくなってしまう可能性もあったので、まずは5試合目の A東京戦までどういう勝ち方で進んでいくかということに重きを置いていました。結果的に、5連勝でいけたのはかなり大きかったです。

 

―その後も順調に勝ち星を積み上げて2018年を締めくくりました。年明けすぐには天皇杯があり、その後、比江島慎選手がチームに合流という流れでした。こうしたシーズン中盤戦は、どんなところに気を付けていましたか。

比江島が加わることはチームにとっては、絶対にプラスになることだと思っていたので、チーム的にもすんなり受け入れられて、比江島本人も自分のパフォーマンスを出せるような使い方をしたいと考えていました。ちょうど天皇杯があった時期というのは、プレーできる選手が89人程度とかなり限られていて、そうした中でもリーグ戦の成績を落とすことなく天皇杯に臨み、決勝まで行くことができました。これは選手たちが踏ん張ってくれたからなのですが、天皇杯の決勝で千葉ジェッツに負けてしまい、やはりそこで少し気持ち的に崩れてしまった部分があったと思います。

かなりハードなスケジュールだったので、体力的に疲れが出てきた時期で、そこからリーグ戦が再開されて、そこで、またすぐに千葉に負けてしまったわけですが、その時は、やはり疲れが出たゲームになってしまいました。ですから、天皇杯後、しばらくは気持ちの部分のショックや疲れが試合に出ていたと思います。

こうした状況の中に比江島が加わり、彼に頼った部分もあったと思います。チームが最高の状態の時に彼が加わったというよりは、少しチームが落ちたところに比江島が入ってきて、調子を徐々に戻していくという感じだったので、彼がチームにフィットするのに最初は少し時間が掛かりました。同時に、チームとして彼をどう受け入れていくのかという部分でも、時間が掛かったと言えるかもしれません。

 

 

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