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ストレングス&コンディショニングコーチ 畝挟孝洋「強くなるのに近道なんてない」インタビュー【無料記事】

ここ数シーズン、選手の体付きががっちりしてきたと感じるのは、この方のお陰かもしれませんね。ブレックスのストレングス&コンディショニングコーチを務める畝挟孝洋さんに、仕事内容ややりがいについて話を聴きました。(文:藤井洋子/写真:山田壮司)

 

コンディションのいい状態で試合に臨めるように

―ストレングス&コンディショニングコーチということですが、具体的にはどのような仕事をされているのですか。

ウエイトトレーニングやコンディショニングと疲労の管理をしてます。疲労をコントロールしながらコンディションのいい状態で試合に臨めるようにするのが僕の仕事です。

 

 ―トレーナーの仕事とは、どんなところに違いがありますか。

僕はどちらかというとケガの予防やコンディションを整えること、選手のパフォーマンスを引き出してあげるのがメインの仕事ですが、トレーナーはケガをした時の対処がメインです。簡単に言うと、ケガをしないように管理するのがストレングスの仕事で、ケガをした後に対処するのがトレーナーの仕事です。

 

 ―そうすると、ケガ後の復帰のタイミングはトレーナーの判断になるのですか。

そうです。復帰のGOサインを出すのはトレーナーの仕事なので、僕はそこに関わっていないです。仕事内容としては多少かぶる部分もあるので、コミュニケーションを取りながら選手がいい状態で復帰できるように心がけています。

 

 ―仕事の流れとしては、どのようになりますか。

午前中に何人かの選手のトレーニングを見て、そのまま練習に入って、練習後にまた別の選手のトレーニングを見る。それを毎日続けています。

 

 ―それぞれの選手に合わせて、トレーニングメニューを考えるのですか。

その時の選手の状況によって少しメニューを変えることはありますが、基本的は変わりません。だいたい2、3カ月先ぐらいまでの試合スケジュールを頭に入れつつ、34週間のプランを作ります。当然、その時点で数カ月先までのプランを考えていないといけないので、常時2、3カ月先までのプランを考えながらやっている感じですね。なので、メニューのことは、常に頭にある状態です。

 

―ブレックスでの仕事は今年で3シーズン目ですが、これまでに大変だったことはありましたか。

最初は、環境の違いに少し戸惑いました。ノースカロライナ大学のバスケットボールチームにいた時は、独自のトレーニング施設、練習施設、ホームアリーナ、ロッカルームが一つの建物の中にあって、試合や練習後はそこでご飯も準備されていて食べられるので、一カ所で全てが完結していました。でも、ブレックスは専用のトレーニング施設があるわけでも、練習施設があるわけでもなくて、練習場所も点々とするので最初は戸惑いました。でも、慣れると何も思わなくなりました。

 

 

―アメリカにいたということですが、それは大学時代ですか。

いえ、高校からです。高校を選ぶ時に、たまたまアメリカというオプションがあったので、そっちの方が面白そうだなと思ってアメリカに行きました。

 

―「たまたまアメリカのオプション」って、なかなかないですよね。

本当に、たまたまです(笑)。中高一貫校だったので、中学校受験をしてエスカレーターで高校卒業までいられたんですけど、でもそのまま高校に上がっても面白くなさそうだなと思っている時に、母親から「こういうオプションもあるよ」という感じで言われて。「あ、面白そうじゃん」みたいな(笑)。

 

―その時点では、英語はどの程度話せたのですか。

全然です。英語力ゼロの状態でアメリカに行きました。「なんとかなるでしょ、行けば」みたいな感じでした(笑)。

 

―なんとかなったんですね(笑)。

なりましたね(笑)。最初は大変でしたけど、でも高校時代はめちゃくちゃ楽しくて、僕の人生の中でも相当楽しい時間でした。通っていたのは普通のアメリカの学校だったんですけど、寮があったので、僕みたいに他の国から来た人も、もちろんアメリカ人もいて、いろいろな国の人がいてすごく面白かったです。

 

 

 

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