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川本梅花 フットボールタクティクス

【時間の暴走】第10話:宇留野純がテレビ東京の番組で取り上げられます

フットボールショートコラム【時間の暴走】第10話

Twitter(ツイッター)を見ていたらヴァンフォーレ甲府のサポーターである、めがねっくす梅茶だよさんの投稿が流れてきた。

元ロアッソ熊本の宇留野純くんの壮絶なストーリーを知っていますか?  2017年3月4日(土)にテレビ東京で、宇留野くんが取り上げられます。

「生きるを伝える」
http://www.tv-tokyo.co.jp/ikiru/
「病で気づいた本当の自分 元Jリーガー『宇留野純さん』」

僕が、宇留野くんに取材したのは、彼がロアッソ熊本でプレーしていた時でした。東京都で試合があった際に、試合前日のホテルの中で、彼から話を聞きました。その時の内容は、僕が書いたノンフィクション作品の『俺にはサッカーがある』(芸術出版社)の中で掲載されています。また、Web「サッカーキング」においても、宇留野くんのストーリーを読むことができます。

「神という名の光に照らされて~癌と闘う決意をもってピッチに立つ~」
https://www.soccer-king.jp/sk_column/article/295587.html

【時間の暴走】第10話:宇留野純がテレビ東京の番組で取り上げられます
この作品の書き出し部分を紹介します。

■絶望=癌を告知される

「まだ俺の順番じゃないのか」

と呟いてから、大きなため息をつく。

2005年11月4日、セレッソ大阪との天皇杯の戦いを終えた翌日、宇留野純は、浜松医療センターにいた。1年前から続けられている月2回行なわれる精巣癌のPET(陽電子放射断層撮影)検査の結果を待っている。

病院の廊下の壁際に並べられた椅子に座っている時間が長ければ長いほど、宇留野の恐怖心は増していく。

「検査結果が良くなかったから、俺の名前がすぐに呼ばれないのではないか、と待っていて畏縮していくんです。検査の前日は眠ることさえできない。腫瘍マーカー検査が継続されている、と思うだけで怖くなります。その日の検査を終えると、検査結果を知らされるのが1週間後なんですが、知らされるまでの間が苦痛でした。もしも今回の検査で数値が上がっていたら、という不安といつも隣り合わせでいました」

宇留野は、病気によって自分が絶望の中にいることを直視させられた出来事があった。それは、腫瘍マーカー検査を受けようとしていたときである。彼は、検査台の上に仰向けに寝かされる。用意をしようとした女性の検査技師が、彼の顔を覗き込む。「えっ」というかすかな驚きの声がする。宇留野は検査技師の目を見る。

「『こんなにも若いのに』と声をかけられたんです。そのときに、癌を抱えてしまった俺の宿命を認識させられました。『ああ、寿命のときまで、検査の日々は終わることがないんだな』と。だから根治(こんじ)という約束された休日は、俺にはやってこない。癌が、いつ転移するのかわからずに、恐怖とともに生き続けなければならない。俺は、このとき初めて絶望という言葉の意味を知ったんです」

みなさん、3月4日 20時54分からのテレビ東京の「生きるを伝える」をご覧ください。そして、上記で紹介したWeb「サッカーキング」で、宇留野くんのノンフィクションの全文が掲載されているので、そちらもぜひ、どうぞお読みください。

川本梅花

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