川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】新チームの開幕戦は引き分けからスタート #jfl 【無料記事】#奥山泰裕 が語る手応え #reinmeeraomori

新チームの開幕戦は引き分けからスタート

3月11日の日曜日、第20回日本フットボールリーグが開幕した。ファーストステージの第1節、ラインメール青森の対戦相手はMIOびわこ滋賀だった。試合は、2−2の引き分けに終わる。

ラインメール青森             MIOびわこ滋賀
得点者                  得点者
18分 浜田 幸織             14分 坂本 一輝
34分 高橋 寛太             76分 坂本 一輝

この試合において、右サイドハーフで出場した奥山泰裕選手に試合の感想をうかがった

ーー開幕戦は、2−2の引き分けでした。新チームでプレーして見て、手応えはありましたか?

奥山 なかったですね。んーん、「ない」と言うか……まだ攻守ともに連携が出来上がっているわけじゃないんですよ。MIO(びわこ滋賀)に、試合後半になってから押し込まれる印象がありましたから。

ーー今季のシステムは?

奥山 4−4−2ですね。

ーー右サイドハーフが奥山くん。左が太田(徹郎)くんですね。

奥山 ボランチが小幡純平と新加入の野崎(雅也)です。

ーー小幡くんがボランチなんだ。面白いね。試合ですが、2−1で勝っていて、後半になって2−2の同点に追いつかれました。それは、どんな状況だったんですか?

奥山 後半になってセカンドボールが拾えなくなってきた。最終ラインに中盤のミッドフィルダーが吸収されるようになって、トップにいるフォワードとの距離が広がってしまった。それで、間延びした状態になったんです。

同点にされた場面ですが、失点した形としては、相手のクロスをいったん弾いたところで、そのボールを拾われて、ワイドに展開されて、そこからペナルティエリアの中で楔を入れられた。相手に潜り込まれてついていけなくて、GKと1対1になって押し込まれました。クロスを弾いた時に、ラインを上げるとか、細かいことができていなかったんですよね。

ただし、さっきも話したんですが、時間帯的にセカンドボールを拾えなくなっていった。ディフェンスの人からすれば、「セカンドボールを相手にすぐに拾われるからラインを前に上げれないよ」という考えがあったと思うんです。

失点する前から、監督は「間延びしているから距離感を気をつけろ!」という指示を出していたんです。でも、そこを徹底し切れなかったことが残念でなりません。

ーーなぜ、間延びしたんですか?

奥山 相手に深いところまでボールを持たれて攻められてしまった。センタリングを上げられてもクリアはするんです。でも、相手はそこからボールを拾う。セカンドボールをことごとく拾われました。相手に深いところまで攻められているから、味方のミッドフィルダーがプレスバックをして下がって行く。そこで味方のディフェンダーの近くまでミッドフィルダーが下がらざるを得ない。味方のフォワードはトップに張ったままなので、フォワードとミッドフィルダーの距離が開いて、そこの場所にクリアしたボールが落ちる。その場所には、相手がいることになる。

ーーフォワードが下りてきてという対策もあったのでは?

奥山 そこは、試合中のコミュニケーションがまだまだなところなんですよね。

ーー今季の目指すサッカーのスタイルは?

奥山 ボールを大事にということが根底にあります。だから、GKがボールを蹴らないでディフェンダーにボールを投げて繋いだりとか、何度かあったんです。だからと言って、それだけに固執しているわけではない。「ロングボールでいける時はロングボールでいこよ」と監督が話されていたんです。だから、どう選択するかは、「選手が判断していいよ」となっています。今は「繋ぐのか」「蹴るのか」とか、どうするかの状況判断を求められています。

ーー開幕戦での奥山くん自身のプレーはどうでしたか?

奥山 練習ではやれていることが、試合になるとできていない。僕自身、この試合ではボールに触れられなかったんです。そこは大きな反省点ですね。もっと上手く引き出したりとか、ボールを触れられるようなポジショニングを取らないとならない。どちらかと言えば、僕たちの方がボールを握っていくサッカーを目指しているのですが、この試合は逆になってしまいました。

ーーなぜ、ボールに触れられなかったのですか?

奥山 やっぱり、実戦になると相手のプレッシャーが激しかったので、チーム全体でイージーなミスが多かった。それと、前半にリードしたことで、受け身になったこともあったかもしれない。相手の方がいい状態でボールを持っている時間が長かったです。

ーー春先は、シーズンの始まりは、毎年波に乗れないよね。

奥山 (静岡の)キャンプでは芝の上で練習ができたんですが、青森に戻ってから、ほとんど芝の上で練習ができないので、ボールへのフィーリングとかチームでの細かい連携とかは、まだまだだなというのが、僕個人の考えではあります。

ーーじゃあ、チームの出来もまだまだなんですね。

奥山 よくて半分くらい。裏を返せば、まだまだよくなる部分はあるので、みんなと声を出していかないとならないと思います。

ーー開幕から6戦アウェでの戦いが続きますね。

奥山 去年から残った選手やベテランの選手は、危機感の方が強いですね。「今のままだとマズイ」。去年は2位だったということもあるので、この6戦で勝ち点を積み上げないと、それ以上にはいけないな、という共通認識があります。新チームなので、メンバーも変わったから、もっと声を出し合って行かないと、という話はしています。

ーー奥山くんは、ウイングバックからサイドハーフに変わったわけですよね。

奥山 去年はポジション上、激しい上下運動をしていました。今年は、ギャップでもっとボールを引き出してプレーしよう、と頭の中で考えていたんですが、そういうボールに対する動きもできなかった。チームとしてもやれることができなかった。僕自身、ボールを引き出すために降りていったり、ギャップに顔を出したりとか、そういう動きが足りなかったです。

ーー試合後の監督は、なんて話していました?

奥山 「勝ち点3を取れなかったのは悔しい」と話していました。

ーー第2節は、18日のホンダロックSCとの対戦になります。

奥山 まずは、勝ち点3を取りたいです。練習でやれていることを試合で出したい。

ーーお話を聞かせてもらって、ありがとうございました。第2節の勝利を楽しみにしています。

川本梅花

 

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